2025年5月4日(日)
核実験被害 苦しみ続く
NPT関連行事 非人道性を告発
![]() (写真)核実験の被害に関する行事で登壇した作家のディクソンさん(左端)と、カザフスタン大使館の参事官(右から2人目)=1日、ニューヨーク(柴田菜央撮影) |
【ニューヨーク=柴田菜央】2026年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第3回準備委員会が開かれている米ニューヨークで1日、核実験の被害についての関連行事が開かれました。核実験被害国のキリバス、カザフスタンの大使らや、米国内の核実験被害者が登壇。長期にわたる被害者の苦しみを訴え、核兵器廃絶を求めました。
米国のネバダ核実験場の放射性降下物を浴びた影響などで20代のときに甲状腺がんにかかった作家のメアリー・ディクソンさんは、自身はがんから回復したものの、姉が病気で若くして亡くなったと話しました。「核実験は核戦争を防がない」と強調。核被害者の証言を広げ非人道性を国際社会に知らせる必要性を訴えるとともに、「最も重要なことは核兵器が二度と製造、実験、使用されないよう求めることだ」と力を込めました。
旧ソ連によるセミパラチンスク核実験場での長期にわたる核実験被害を経験したカザフスタンの大使館の参事官は、「私たちはすでに起きたことに目を向けるだけでなく、同じことを二度と起こさないために行動している」と強調。長期にわたる核兵器の被害が実践的な方法と持続的な政治の関与により対処されることを求めて、あらゆる国や地域と共同をすすめていると語りました。









