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2025年5月2日(金)

きょうの潮流

 水辺の事故から子どもの命を守りたい。でも、ライフジャケットを準備できない地域がまだまだたくさんあるんです▼こう訴えるのは「ライジャケサンタ」こと、森重裕二さんです。香川県高松市にある石材店3代目として修行する傍ら、「子どもたちにライジャケを!」と18年間、社会にメッセージを送り続けてきました▼目標は「ライジャケを当たり前に準備できる社会」です。無料のレンタルステーションを全国に広げたいと一昨年、クラウドファンディングを実施。目標額を無事達成し、8県で開設が実現しました。現在は2度目のクラファンに挑戦中。10の市町村にライジャケを寄贈することを目指しています▼地元香川県ではすでに、レンタルステーションを複数箇所に設置しています。例年、すぐに予約でいっぱいになるほどの状況。文部科学省もこの4月、水難事故防止を呼びかける通知に「ライフジャケットの着用の呼びかけ等をはじめ」という言葉を加えました▼海や川など近場の水辺に出かけることも多いゴールデンウイーク、「ちょっと目を離した隙に姿が見えなくなった」という事故が起きています。警察庁調べでは、昨年の夏季水難事故による死者・行方不明者は242人にも。各地で学校プールの廃止などが相次ぎ、水泳授業の環境も整わないいま、水に触れる楽しさとともに怖さを知る機会に乏しいのも実情です▼子どもたちが水に親しめる環境を。そして水辺にはライジャケを。尊い命が二度と失われないように。


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