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2025年4月16日(水)

学術会議法案 修正要求

総会で採択

組織の総意示す

 日本学術会議は15日、前日に引き続き都内で総会を開催しました。政府提出の学術会議法案によって学術会議の独立性、自律性が脅かされるとして、抜本的な修正を国会に求める会員有志56人提出の決議案が採択されました。


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(写真)日本学術会議総会で、提案者として発言する川嶋四郎・法学委員会委員長=15日、東京港区

 同時に提案、議論されていた「修正の可能性も含め、十分に慎重な審議」を求める総会の声明案は、政府提出法案の成立を前提とした記述を削除するなど修正されて採択されました。日本学術会議の総意として、ナショナル・アカデミーとしての5要件を充足することを求め、政府の法案の修正を求めることで大きくまとまりました。

 会員有志は、法案が学術会議の活動や会員選考の独立性などナショナル・アカデミー5要件を満たしておらず、昨夏の幹事会声明が指摘した▽首相任命の監事や評価委員会の新設▽中期目標・中期計画の策定▽次期会員に特別な選考方法を導入▽外部者でつくる会員選定助言委員会の設置―など五つの懸念を払拭していないと指摘。5要件を全て満たし、五つの懸念を全て払拭する法案の抜本的修正を提案していました。

 56人案の提案者で学術会議法学委員会の川嶋四郎委員長は、法案の修正を国会にゆだねたいと考えて提案したと説明。学術会議のこれまでの主張を「一貫して主張し続けることこそが、社会に対する真の信頼を築く道であると確信している」と述べ、「学術の自由と誠実さを堅持する姿をみんなで共有して、国民のみなさんに示すことこそ大事だ」と表明しました。

 会員からは「56人の提案は、学術会議が積み重ねてきた幹事会決定や総会決定、会長声明を国会の場でも議論の対象に加えてほしいという要求だ」などの発言がありました。

 光石衛会長は「学術の振興を通じて、文化を育み、平和で豊かな社会をつくり、国民が安心して生きがいがあり、健康で文化的な生活をますます進めることをやりたい」と述べました。


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