2025年3月26日(水)
同性婚認めずは「差別」
大阪高裁 5高裁全て「違憲」
原告ら「国会で法律早く」
![]() (写真)判決に喜び合う原告・弁護団と支援者=25日、大阪高裁前 |
同性どうしの結婚を認めない民法や戸籍法の規定は婚姻の自由などを保障した憲法に違反するとして、京都や香川などに住む同性カップル3組が国を訴えた「結婚の自由をすべての人に」関西訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁でありました。本多久美子裁判長は、同性婚を認めない規定は個人の尊厳を大きく損ない、不合理な差別だとして「違憲」だと判断しました。
全国5地域で6件が争われる一連の訴訟で唯一「合憲」とした一審大阪地裁判決が退けられ、札幌、東京、福岡、名古屋に続き、5高裁すべてで違憲判決が出ました。(東京第2次訴訟は審議中)
判決は、日本の婚姻制度が、子どもを産む産まないとは関係なく、愛し合う関係自体を保護するものであり、同性カップルも異性カップルと同じように扱うべきだと指摘。また、婚姻とは別の制度で同性カップルの法的保護を行うことは「新たな差別を生み出す危惧がある」としました。
憲法14条1項(法の下の平等)と憲法24条2項(個人の尊厳、両性の本質的平等)に違反すると判断しましたが、国家賠償は認めませんでした。
原告は「明確な差別であり、別制度ではだめだと言い切ってくれてうれしい。みなさんとつかみとった判決です」と強調。三輪晃義弁護士は「最高裁の判断を待たず、すぐに国会で法律をつくって。『注視』という言葉はもう十分です」と述べました。