しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年3月21日(金)

きょうの潮流

 ようやく訪れた平穏に喜び、抱き合い、涙を流す姿。「いつ殺されるかわからない恐怖のなかで生きるのは、ほんとうにつらい。いまは家を再建できるかもしれないと期待を感じている」▼わずか2カ月前、停戦合意がかなったガザの様子と住民の声を本紙特派員が伝えていました。先の見えない不安が漂いながらも、これで故郷を、家を、くらしを取り戻せると。しかしその望みは、つかの間でした▼ふたたびガザ全域にイスラエル軍が大規模な攻撃を仕掛けています。ガザの保健当局によると、多くの女性や子どもを含む400人以上が死亡。医療機器も薬も不足し、負傷者の命も救えない状況だといいます。たった1日の攻撃で▼命の危険にさらされ、がれきと化した街で逃げ惑う日々が戻ったことを思うと、胸がつぶれます。ハマスとの停戦合意を破り再開した軍事行動には世界から非難の声が相次ぎ、イスラエル国内をはじめ各地で抗議行動が広がっています▼一方でこの非道を事前に知らされ、それを容認していたのが米国のトランプ政権です。シェイ国連臨時代理大使は「責任はハマスのみにある」と主張。イスラエルの攻撃を正当化し、支持する姿勢をあらわにしています。住民を追い出し、ガザをわが物とする米大統領の無法な言動がネタニヤフ首相の後押しに▼「私たちはイスラエルに焼かれ、絶滅させられようとしている」。ふたたび戦火のなかに突き落とされたガザの訴えを本紙特派員が伝えています。この地獄をとめて―。


pageup