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2025年3月20日(木)

主張

商品券ばらまき

金権腐敗の石破内閣 総辞職を

 石破茂首相が会食した自民党の1期生議員15人に事前に10万円相当の商品券を配っていたことがわかり、大きな怒りをよんでいます。石破首相は「ハンカチでも買ってね、お菓子でも買ってねという思い」などと弁明していますが、物価高に苦しむ国民生活とかけ離れた金銭感覚で、自民党の金権腐敗体質の根深さを示しています。

■首相による裏金

 石破首相は、会食は私費で支出し、政治活動ではないので違法性はないと説明しています。しかし、会食は首相公邸で行われ、官房長官、副長官が同席し、政治にかかわる会話が交わされたことも明らかになっています。まさに政治活動そのものです。

 政治資金規正法は、政治活動に関する寄付をする場合、その政治家個人の政治団体で受けるよう定めています。しかし、石破首相は、会食が「政治活動ではない」と言い張り、商品券の領収書もとっていません。これでは、政治資金収支報告書に記載されない“裏金”をいくらでも配れることになります。

 日本共産党の小池晃書記局長は17日の参院予算委員会で「まさに首相による裏金配りだ」として首相の資格はないと迫りました。権力維持のために「カネの力」を使う自民党の体質は石破首相になっても変わりません。金権腐敗体質にどっぷりつかる石破首相は退陣以外にありません。

 小池氏は、商品券の原資として官房機密費が使われた可能性についても追及しました。官房機密費は国民の税金ですが、使途は限定されておらず、非公開で領収書も不要です。石破首相は「機密費を使ったわけではないが、証明するのは難しい」と述べることしかできませんでした。

 機密費はこれまでに選挙や、法案通過の野党対策、外遊する議員への餞別(せんべつ)などに使ったという官房長官経験者の数々の証言があります。

 2002年には日本共産党の志位和夫委員長(当時)が内部文書をもとに機密費が政治家のパーティーや商品券、背広の仕立て代などにばらまかれたことを暴露しました。

 今回の商品券配布をめぐっても、自民党議員から「私が当選した頃は、食材と交換できる券や靴がつくれる券とか、派閥などで『お疲れ様』ということで配られることはあった」(平将明デジタル相)などの証言が相次いでいます。石破首相自身も「私も若い頃、いただいたことがある」「もらったら、ホテルの旅行代理店に行って航空券にかえた」「両手で数えて足りるか足りないかぐらい(配った)」(14日の参院予算委)と悪びれることなく述べています。

■高まる政治不信

 「政治とカネ」をめぐる問題で政治不信が極限まで高まるなか、金権腐敗体質が染みついた自民党に「政治改革」ができるはずがありません。

 石破首相の商品券配布問題を受け、世論調査では石破内閣の支持率が急落しています。「朝日」では石破内閣を「支持しない」が59%と、2月調査から15ポイント上昇。「毎日」では「支持しない」が64%と、同じく10ポイント上昇しました。国民の信を失った石破内閣は速やかに総辞職すべきです。


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