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2025年3月8日(土)

高額療養「引き上げ」凍結

世論と国会論戦が追い込む

 石破茂首相は7日、高額療養費制度で患者に大幅な負担増を強いる負担上限額の引き上げを断念しました。同日夜、患者団体と面会し、政府方針を伝達しました。がんや難病の患者を中心とする広範な世論と、日本共産党をはじめとした野党の国会論戦が、政府を追い込みました。

 政府の当初案は、今年8月、2026年度、27年度の3段階で負担上限額を引き上げるものでした。年収650万~770万円の場合、現行の上限額は8万100円です。27年度には上限額を13万8600円に引き上げて、5万8500円もの負担増を強いるものでした。

 患者らの凍結・撤回を求める声を受け、政府は衆院審議で、8月の引き上げを予定通り実施した上で26年度以降の負担上限額引き上げは再検討すると方針を転換していました。論戦を参院に移してからは、今夏の参院選を意識して与党内からも反対世論に言及する意見が出ていました。

 今回の政府方針は8月に予定していた負担上限引き上げを見送るというもので、事実上、引き上げを凍結した形になります。

 一方、石破首相は2月28日の衆院予算委員会で26年度以降の制度のあり方について今秋までに再検討すると表明しています。


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