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2025年3月5日(水)

核禁条約締約国会議開幕

「原爆は悪魔の兵器」

被団協・濱住氏訴え

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(写真)核兵器禁止条約第3回締約国会議で演説する日本被団協の濱住治郎事務局長代行=3日、ニューヨーク(柴田菜央撮影)

 【ニューヨーク=洞口昇幸】米ニューヨークの国連本部で3日、核兵器禁止条約第3回締約国会議が7日までの日程で開幕しました。初日は国連高官や国際NGOなどの代表が発言しました。昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の濱住治郎事務局長代行が演説し、「原爆は本人の未来を奪い、家族をも苦しめる『悪魔の兵器』だ」と訴え、改めて核兵器の速やかな廃絶を訴えました。

 濱住氏は母親の胎内にいるときに広島で被爆しました。「胎内被爆者は生まれる前から被爆者という烙印(らくいん)がおされている」「核兵器は極めて非人道的な兵器であり人類とは共存させてはならない」と強調。今回の会議で核兵器禁止条約を世界にさらに広げ、核被害者の援助や環境修復などについても前進するよう「強く期待します」と演説すると、会場から盛大な拍手が起こりました。

 グテレス国連事務総長の代理として発言した中満泉・国連軍縮担当上級代表は、核兵器による大惨事の危険性は引き続きあるものの、核兵器禁止条約の完全実施との関連では「希望を持つ理由がある」と指摘。「核兵器が壊滅的な人道的結果をもたらすとの世界的認識は高まっている。日本被団協へのノーベル平和賞はその好例だ」と強調しました。

 中満氏は、会議最終日に採択される予定の政治宣言が「核保有国に軍縮義務と約束を果たすよう求める」内容になることを望むと述べました。

 3日午後からのサイドイベントの国会議員会議では日本被団協の和田征子事務局次長が発言しました。

 日本共産党の吉良よし子参院議員と笠井亮前衆院議員も締約国会議を傍聴し、国会議員会議で発言しました。


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