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2025年3月3日(月)

ビキニ被災71年 NYで追悼集会

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(写真)ビキニ被災71年の追悼の催しで発言する核廃絶に関わる活動家たち=1日、ニューヨーク(柴田菜央撮影)

 【ニューヨーク=柴田菜央】米国が南太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁で行った水爆実験から71年となる1日、ニューヨーク市内で犠牲者追悼の催しが開かれました。マーシャル諸島の旧島民やその子孫が多く暮らすアーカンソー州に拠点をおく「マーシャル諸島教育イニシアチブ」が主催。核実験被害はいまだに続いていると強調し、核兵器廃絶の重要性を訴えました。

 海の上に立ち上るきのこ雲、亡くなった赤ん坊を前に悲しむ女性―会場には、マーシャルにルーツをもつ高校生が描いたという絵も展示されました。参加者の席には、マーシャル国旗の色である青、オレンジ、白のバラが並べられました。

 ポール・ロクボル・スウィントンさんは、「私はビキニ人だが、故郷の環礁を一度も見たことがない」と訴え。お年寄りからは、環礁から強制退去させられた当時の話を聞いてきたと語りました。

 父が被ばく船員の下本節子さん(高知のビキニ被ばく船員訴訟原告団長)もオンラインで発言。昨年マーシャルで開かれたビキニ被災70年の行事に参加し、「すべての国が核兵器禁止条約に参加すべきだと確信した」と報告しました。

 下本さんは、米国が日本政府と交渉し200万ドルの「見舞金」で政治決着させ、第五福竜丸以外の船員は検査も謝罪も補償もなく「すべて終わったことにされた」と訴え。日本政府は核禁条約を批准し、米国にも全容解明と条約批准を求めるべきだと強調しました。


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