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2025年2月24日(月)

戦争呼び込む弾薬庫

鹿児島・さつま町予定地視察 反対訴え

沖縄・西日本ネット

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(写真)弾薬庫の建設予定地である中岳を前に説明する上間さん=23日、鹿児島県さつま町

 沖縄・九州を中心に進む戦争準備を止める全国組織「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」のメンバーは23日、弾薬庫新設が狙われている鹿児島県さつま町を視察し、建設に反対するスタンディングを行いました。

 防衛省は2024年度予算に、自衛隊基地がない同町に調査費10億円を計上。昨年12月に中岳周辺での弾薬庫新設を正式に表明し、25年度予算案に設計費2億円を盛り込みました。棟数や保管する弾薬の種類は明らかにしていません。

 現地を案内した上間幸治(72)=同町=は、建設予定地から約1キロ離れた場所に住宅や田んぼがあると指摘。周辺の家では、中岳を水源とする地下水を飲料用に使っている上、「周辺は鹿児島の水稲の種もみの産地だ。地下水が汚染されれば、影響が出る心配がある」と語りました。

 さつま町では2018年から町商工会や町議会が自衛隊施設の誘致を展開。しかし、「さつま町の弾薬庫問題を考える市民の会」の武さとみさんは「防衛省への要望活動を知る住民はほぼいない。建設を決定した根拠も全く説明がない」と指摘します。上間さんは「町議はもろ手を挙げて賛成している。町民は反対と言いづらい」と語りました。

 地元住民との交流会が開かれ、「鹿児島が軍事一色になる」「攻められたらどうするのか」など不安の声が上がりました。同町に長年住む女性(89)は、戦時中に空襲警報を聞いて避難した経験もあるとし、「弾薬庫は反対です。造れば狙われるし、何が起こるか分からない」と危機感を募らせます。

 スタンディングには約70人が参加し、「さつま町に弾薬庫はいらない」などと声を上げました。


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