2025年2月20日(木)
裏金解明を妨害 予算委流会
安倍派会計責任者聴取 質問内容にまで難癖
証人喚問は必要
いま国会では、自民党の裏金問題で、旧安倍派会計責任者・松本淳一郎氏の参考人招致が一つの焦点になっています。ところが、松本氏側は意見聴取をめぐって質問者や質問内容にまでクレームをつける理不尽な姿勢をあらわにしました。裏金問題の真相解明に背を向ける自民党の姿勢を象徴するもの。これへの対応で、19日の衆院予算委員会は終日空転し、流会する事態となりました。
![]() (写真)予算委員会の審議が止まったままの衆院第1委員室=19日 |
松本氏が質問内容へのクレームをつけ、聴取延期を求めたことを受け、日本共産党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組、有志の会の6党・会派は同日、国対委員長会談を開きました。日本共産党の塩川鉄也国対委員長は「共産党などオブザーバーを排除したうえ、質問内容に注文をつけてくることなどありえない。質問権の侵害であり許してはならない。証人喚問を迫ることが必要だ」と強調しました。野党各党は、こういう状況ならば証人喚問を行わざるを得ないとの認識で一致しました。
松本氏の聴取をめぐっては、20日に都内のホテルで非公開とし、安住淳予算委員長と自民、立民、維新、国民民主の各党理事の5人による聴取に限定し、理事会オブザーバーの共産、れいわ、公明の出席は認めない形で行われる予定でした。これに対し、SNS上では「日本共産党を外すな」などの声が上がっていました。
19日午前の予算委理事会では、聴取の進め方を協議し、自民が松本氏側の要求として聴取の日時や場所を非公表とするよう主張。さらに、事前に通告していた質問内容にも「ふさわしくない」「重複している」などと注文をつけました。
これに対し、野党各党は国会を愚弄(ぐろう)するものだと批判し、安住委員長は、態度を改めなければ予算委員会は開かないとしました。
その後、自民の坂本哲志国対委員長と立民の笠(りゅう)浩史国対委員長が会談し、松本氏の聴取の延期と、2025年度予算案の採決前の松本氏の聴取と、聴取を受けた予算委での集中審議をセットで行うことを確認しました。
聴取日程については自民と立民の予算委筆頭理事が協議し、自民は日時・場所の秘匿、共産などのオブザーバーの出席拒否に固執したため、20日に再度協議することになりました。









