2025年2月18日(火)
介護夜勤16時間超が75%
日本医労連調査「解決せよ」
![]() (写真)調査結果を発表する日本医労連の役員ら=17日、厚生労働省 |
日本医労連は17日、厚生労働省で会見し、介護施設の夜勤実態調査結果を発表しました。16時間以上の夜勤が75%を占め、労働者の健康リスクや利用者の安全リスクを伴う長時間夜勤が改善されず、高止まりしていると強調しました。
調査は12回目。昨年6月に121施設176職場3131人が回答したもの。
介護施設の夜勤は夜間帯に交代がある3交代制(8時間)と勤務交代がない2交代制(16時間前後)があり、2交代の施設が88・4%(前回調査89・3%)で、そのうちの84・8%、全体の75%が16時間以上。
介護職の夜勤日数(回数)には法的な上限規制がなく、看護師は国の指針で「月8日以内(2交代は4回)」とする努力義務があります。調査では、この指針超えが2交代42・2%(前回調査42・1%)、3交代6・2%(同7・4%)でした。
2交代で1人夜勤体制の職場は67・1%。利用者9人以下のグループホームや小規模の居宅介護施設はすべて1人体制でした。仮眠室がない施設は32・7%。
現場の実態として「トイレは緊急時に対応するため扉を開けている」「午後4時半から翌朝9時半までの勤務。帰宅時はふらふらで運転に危険を感じる」などが出されました。東京医労連の松崎実和書記次長は、長時間を少人数体制で働く異常性を指摘し、「人権問題だ。喫緊の課題として解決してほしい」と強調。日本医労連は、夜勤の上限規制や複数体制の原則化、配置基準引き上げなどを求めています。