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2025年2月16日(日)

賃上げ・時短 たたかいで勝ち取ろう

千葉「労働者のつどい」 志位議長、大いに語る

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(写真)パネルを示し、質問に答える志位和夫議長=15日、千葉市中央区

 日本共産党千葉県労働者後援会は15日、志位和夫議長を迎え、「労働者のつどい」を千葉市内で開きました。建設業者など多くの労働者が参加。志位氏が寄せられた質問に一問一答形式で答え、国会情勢、経済、外交、未来社会論とともに、日本の労働の問題点と打開の展望を縦横に語りました。入党懇談会も取り組まれ、その場で入党を決意する人も相次ぎました。

 つどいでは「賃上げと時短は同時に実現できるか」との質問が出されました。

 志位氏は、大企業の膨張した内部留保の一部を吐き出させるだけでも、賃上げも、時短も勝ち取ることができると指摘。「建設の場合、大手のゼネコンや住宅メーカーのピンハネを規制するルールが必要です。『日給月払い』の賃金形態を『月給固定制』にすることも多くの労働者の要求です」と強調しました。

 その上で、「資本によって搾取されているのはお金だけではありません。『自由な時間』も奪われています」と指摘。マルクスが1850年代末から60年代前半、9時間労働制への労働時間短縮と賃上げを求めたロンドンの建築労働者のストライキでの大闘争に注目し、『資本論』『資本論草稿集』などで詳しく研究し、「自由な時間」拡大の意義を明らかにしていったことを紹介。「大先輩たちのたたかいを今日に引き継ぎましょう」と訴えました。

 次に、「野党の中で『修正協議』で政府予算案に賛成するような動きがある。国会の現状をどう見るべきか」との問いが。志位氏は「修正協議」には三つの大問題があると答えました。

 第一は、「修正協議」の中身がごく部分的な改良であることです。国民民主党は「103万円の壁」の引き上げ、日本維新の会は「高校授業料無償化」を言うが、消費税減税や大学学費値上げストップなどには触れないと指摘しました。

 第二は、政府予算案に盛り込まれている「二つの害悪」―大軍拡と大企業への税金バラマキには指一本触れないことです。軍事費8・7兆円、AI・半導体分野に14兆円以上をつぎ込むことこそ最大の問題だと強調しました。

 第三は、ごく部分的な改良と引き換えに「二つの害悪」を持った予算案に賛成しようとしていることです。志位氏は「自民党の延命に手を貸すなど絶対に許されない」と批判。日本共産党が抜本的な組み替え予算案を発表(14日)したことを紹介し、「『二つのゆがみ』に正面からメスを入れ、暮らし最優先の予算へと、抜本的な組み替え提案をしているのは日本共産党だけです」と訴えました。

 つどいでは、石破茂首相とトランプ大統領の日米首脳会談について「与党などは『大成功した』と賛美しているが、実際にはどう見たらいいか」との問いも出されました。

 志位氏は13日の衆院本会議の代表質問でこの問題を追及したことを紹介。「『成功』どころか、世界と日本にとって、大きな害悪と危険をもたらした会談です」として二つの問題点を指摘しました。

 一つは、国連憲章と国際法に基づく平和の秩序、人類が協力して取り組むべき課題を壊すトランプ氏の言動に、石破首相が一切の批判的言及をせず、こびへつらったことです。志位氏は、代表質問で「ガザ所有」や「パリ協定離脱」などトランプ氏の一連の発言を一切批判しない石破首相の姿勢を追及したが、石破首相は「信頼関係をつくることが第一だ」などと情けない答弁に終始したと批判しました。

 もう一つは、2027年度までの43兆円の大軍拡に加えて、27年度以降のさらなる大軍拡を約束してきたことです。志位氏は、日米共同声明で「27年度より後も抜本的に防衛力を強化していく」ことが約束されたことは重大だと述べ、「これを許すわけにはいかない。大軍拡中止の声をみんなであげていきましょう」と呼び掛けました。

 つづけて、「東アジアの平和を実現するには」との質問にも回答。東南アジア諸国連合(ASEAN)と協力して東アジアを戦争の心配のない地域にする日本共産党の「東アジア平和提言」が、欧州訪問でも、アジア政党国際会議(ICAPP)でも歓迎され、共感が寄せられたと力説。日中関係打開でも「対話」と「包摂」の精神が重要だと強調しました。

 昨年の欧州訪問に関わって、「欧州の労働運動や左翼政党の取り組みをどのように見るか」との質問も。志位氏は、何よりも強く感動したのは欧州の「たたかいによって社会的ルールをつくる」という歴史だと述べ、ベルギーでの最低賃金引き上げのたたかい、フランスでの労働時間短縮のたたかいを詳しく紹介。「日本でもたたかいによって社会的ルールをつくりましょう」と訴えました。

 この他にも会場から次々に質問が寄せられ、志位氏が一つひとつ丁寧に回答。最後に志位氏が「いかにして労働者階級のなかに巨大な党をつくり、階級的・民主的労働運動の強化をはかるかは、日本の前途に関わる大きな課題です。日本共産党を大きくし、一緒に労働者の団結のかなめになって頑張りましょう」と熱く呼び掛けると、大きな拍手が湧き起こりました。

 寺田勝弘後援会会長、小倉正行千葉県知事予定候補、白石ちよ参院千葉選挙区予定候補があいさつしました。


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