2025年1月25日(土)
フランス労働総同盟 被団協・原水協代表団招き集会
核兵器廃絶へ連帯
![]() (写真)CGT本部内での平和集会で被爆証言をする日本被団協の田中代表委員(中央)=23日、パリ(吉本博美撮影) |
【パリ=吉本博美】フランスの労働組合「労働総同盟(CGT)」の本部(パリ)で23日、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)と原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の代表団を招いた平和集会が行われました。原爆投下から80年にあたり、フランスで核兵器廃絶と核兵器禁止条約への参加を実現しようと350人が決意を固めあいました。
CGTのボリス・プラッジ国際担当責任者は、フランスが核実験を行ったアルジェリアやポリネシアで放射能の影響が残っていると指摘。「核保有国のフランスで平和運動を広範に組織し、政府に禁止条約署名をさせよう」と訴えました。
日本被団協の田中重光代表委員が「核兵器は人間の絶滅だけを目的とした悪魔の兵器。核兵器も戦争もない世界を求めて共に頑張ろう」と訴えると、会場からスタンディングオベーションの大きな拍手が送られました。
日本原水協の土田弥生事務局次長は、2024年の国連総会で核戦争の影響を研究する専門家委員会を設立する決議が提起されたが、フランス政府は反対したと批判。「核戦争が起こればフランス国民も含め世界の人々に、非人道的な被害が及ぶ」と強調しました。
全労連の石川敏明副議長は、日本の石破茂政権は大軍拡を進めており、フランスと似た状態にあると指摘。労働組合として連帯し、戦争反対と核兵器使用を許さない共通の闘いを呼びかけました。
CGTは8月の広島・長崎で開催される原水爆禁止世界大会への参加を表明しました。