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2025年1月19日(日)

自衛隊弾薬庫13新設へ

25年度予算案 九州・京都など

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 防衛省は本紙の取材に、2025年度予算案に、九州や北海道、京都府内に計13カ所の弾薬庫を新設する費用を盛り込んだと回答しました。弾薬庫は有事になれば真っ先に攻撃対象となります。住宅や学校などに近い弾薬庫も多く、住民の不安や懸念の声が各地で高まっています。

 今回新たに海上自衛隊佐世保地方総監部(長崎県)に3棟、航空自衛隊鹿屋基地(鹿児島県)に2棟を新設するための調査費を計上。海自舞鶴地方総監部(京都府)の北側の隣接地と、陸上自衛隊瀬戸内分屯地(鹿児島県)の西側の隣接地で、さらに増設が可能かを検討する調査を行うとしています。

 検討を進めていた陸自祝園(ほうその)分屯地(京都府)で初めて本体工事の経費を計上。8棟の工事費と、3棟の設計費を盛り込みました。

 陸自大分分屯地(大分県)の5棟の工事費や設計費を計上。えびの駐屯地(宮崎県)と瀬戸内分屯地の各3棟の設計費などを盛り込みました。多田分屯地の2棟と、近文台分屯地、足寄分屯地、白老駐屯地(いずれも北海道)の各1棟、舞鶴地方総監部の3棟の新設費を計上しました。

 また、鹿児島県が公表した資料によると、調査を進めていた同県さつま町での新設について「整備が可能だと判断」し、設計費2億円を計上しました。棟数は未定です。

 防衛省は弾薬庫の整備費として336億円を計上。保管する弾薬の種類は「具体的に示せない」として明らかにしていません。

 海自イージス艦が配備されている佐世保、舞鶴では米国製の長距離巡航ミサイル・トマホークを配備する可能性もあります。トマホークは25年度中に配備する計画です。

 政府は、敵基地攻撃に使う長射程ミサイルの大量取得に伴って、32年度までに大型弾薬庫130棟を増設する方針。建設計画を着々と進めていますが、現時点で着工したのは大湊(青森県)、大分(大分県)だけです。各地で弾薬庫建設に反対し、説明会の開催を求める市民団体が立ち上がっており、こうした運動を広げることが、弾薬庫建設を食い止める力になります。


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