2025年1月5日(日)
民青 生きいき活動
国民の方を向かない政治。「二つのゆがみ」学び怒り共有――
「“黙らない”という選択肢できた」
千葉・中部地区ポラリス班
3年連続で仲間を増やす目標を達成した日本民主青年同盟(民青)。昨年の大会期には3251人の仲間を迎えました。いま学習に、「敵基地攻撃能力保有・大軍拡に反対する青年の草の根ネットワーク運動」などのたたかいに、全国で元気いっぱい活動しています。新加盟者も迎えて生きいき活動している、千葉県中部地区の地域班ポラリス班を訪ねました。(鈴木平人)
「米兵による少女への性加害はもみ消される。学費も高くなる一方で子どもを育てられるかも分からない。民青に入って、そういう政治への怒りを共有できる場は新鮮でした」。そう話すのは、昨年8月に加盟した杉山塔子さん(29)=仮名=です。「以前は、この国が地盤沈下していくのを黙って見ているしかないのが怖かった。民青と出あい“黙らない”という選択肢ができた。何もできないと思わされていたことに気づけました」と語ります。
民青の活動を通じて、日本の政治には「アメリカ言いなり」「大企業優先」という二つのゆがみがあることを知りました。「消費税は上がるのに給料は上がらない。米軍基地からはPFAS(有機フッ素化合物)が垂れ流し。政治が国民の方を向いていないと感じていたので、『二つのゆがみ』には納得しかありませんでした」
結婚し、今はフリーターとして働いています。昨年7月の都知事選をきっかけに「しんぶん赤旗」の購読を申し込み、折り込みチラシで知った集いに参加したことがきっかけで民青に誘われ、加盟しました。10月の総選挙では街頭でのシール対話にも挑戦。「最初は恐る恐るだったけど、意見の違う人とも対話を通じて一致点を見いだすことができる。今は次の挑戦が楽しみです」
1月から事務の仕事に就く加藤ユキオさん(26)=仮名=も、昨年7月の日本共産党創立102周年記念講演会で加盟したばかりです。人権尊重を掲げる日本共産党の主張に興味があり、一昨年11月に街頭演説を聞きに行ったことがきっかけで、記念講演会にも誘われ、そこで加盟しました。
毎週の班会に参加して学習を重ね、総選挙の際には候補者の応援演説もしました。「女性やマイノリティーの権利などには関心を持っていましたが、投票に行かない人、行けない人がどういう要求を持っているのかも考えるようになりました。活動を通じて、視野が広がったように思います」
語り、学び、声あげられる
班会では、各人が近況や思いを語る「3分間スピーチ」から始まり、学習や「推し本」紹介企画、街頭行動の具体化などに取り組んでいます。話題が尽きることなく、3時間の班会はいつもあっという間です。
日本共産党の志位和夫議長の講演をまとめたブックレット『科学的社会主義Q&A』も学びました。加藤さんは、科学的社会主義の「科学的」という言葉に最初疑問を持ちました。「目の前の事実から出発し、そこに法則を見いだしていくことだと明確に書かれていました。それを社会発展にも当てはめる考え方は目からウロコでした」と話します。
杉山さんは、歴史を動かす主役は「階級」だという史的唯物論の考え方に出あってスッキリしたといいます。「英雄が歴史を動かすのではない。これまで何となく前提としていたことを言語化してくれた。労働者階級と資本家階級の綱引きを通じて歴史は発展する。ならば、労働者は個人でたたかうのではなく連帯するしかありません」と力強く答えます。
軍拡反対の運動
班のメンバーが中心となり、「敵基地攻撃能力保有・大軍拡に反対する青年の草の根ネットワーク運動」にも地域で取り組んでいます。昨年12月末には、千葉駅前で宣伝対話を行いました。
シールボードで「税金を何に使ってほしいか」「軍事費に5年間でどのくらい使われようとしていると思うか」を聞きながら対話。立ち止まる多くの青年が、5年間で43兆円という軍事費に驚き、消費税減税や賃上げ、学費の低減に税金を使ってほしいと答えました。
沖縄出身という大学生は、軍事費の高さに驚きつつも、「基地の密集した沖縄の現状を考えれば、アメリカから独立して自分たちで守ることも必要ではないか」と話します。杉山さんが、今の大軍拡はアメリカに言われるがまま行われていること、国民が生活できなくなれば軍事で日本を守るどころではなくなることなどを話すと、大学生は「それはそうですね」と納得し、「大学への支援も視野に入れてほしい」と語りました。
シールアンケートに答え、軍事費をこれ以上あげる必要はないと話す千葉県四街道市の男性は、「若い人が集まって声をあげることは力になる。大切な活動だ」と語りました。
班の活動を援助する民青地区役員の草野祥子さん(37)=仮名=は「自民党政治の行き詰まりの中で、若者の政治的関心が高まり、対話もしやすくなっている。運動の強化に力を入れたい」と話します。
毎週の班会こそ
毎週班会で集まることで、学習も進み、情勢の変化にも機敏に対応する力になっています。草野さんは「活動していると、学びたいこと、やりたいことが次々出される。その要求にこたえるためにも、毎週集まることが必要です。入ったばかりの2人にとっても楽しい場所になっているといい」と語ります。
同じく地区役員の關(せき)友哉さん(26)は「要求に基づいた活動を通じて、他の同盟員にも民青で活動するやりがいや面白さをつかんでほしい。一人ひとりの成長を支えたい」と強調。加藤さんも「多様な意見を取り入れるためにも、もっと仲間を増やしていきたい」と新たな目標を見据えています。








