2024年12月11日(水)
被爆者 つなぐ世界
「核廃絶の機運、子どもや未来のために」
証言会で元市長
オスロ
【オスロ=加來恵子】日本の被爆者、被爆2世と市民らは9日、オスロ市のオスロ図書館で被爆証言を行い、キャンドルイベントに参加しました。主催は核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)です。
![]() (写真)図書館で被爆証言をする橋爪さん(左)=9日、オスロ市内(加來恵子撮影) ![]() (写真)折り鶴の形のキャンドルライトの前で証言し歌を歌う人たち=9日、オスロ市内(加來恵子撮影) |
広島で14歳の時に被爆した橋爪文子さんが証言。閃光(せんこう)とともに部屋の中で吹き飛ばされ「逃げろ」の声に階段を下りると、4~5歳の女の子が裸で内臓がでたまま倒れていたと語りました。頭から血を流しながら逃げ、日赤病院の庭に寝かされたことや、防火水槽の水はなく人の遺体しかなかったことなどを語りました。
マリアン・ボルゲン元オスロ市長は感想で「被団協がノーベル平和賞を受賞したことを機に核兵器廃絶の機運を高め、核兵器の非人道性を知らせ、子どもや未来のためにつながり、廃絶ができることを知らせ、ノルウェー政府が核兵器禁止条約に入るよう働きかけていきたい」と語りました。
被爆2世の大村義則さんが、被爆者運動をどう引き継ぐかについて発言し、被爆者の組織が最後の1人になっても支える決意を表明しました。被爆者運動を支えてきた人たちが運動を引き継ぎ、核兵器廃絶と、日本政府に国家補償をさせる二つの目標を実現させるために、被爆者とともに連帯していこうと呼びかけました。
証言会後のキャンドルイベントでは、折り鶴の形にキャンドルを配置し、被爆者の林勝美さんが戦争も核兵器もない世界を呼びかけました。