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2024年11月24日(日)

斎藤知事 公選法違反か

兵庫知事選 宣伝会社が選挙運動

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(写真)斎藤氏の広報・SNS戦略を企業として担い、自身も「現場に出て撮影やライブ配信」したとするA氏の投稿(20日に投稿し、その後に一部改変)

 兵庫県知事選挙(17日投票)で再選した斎藤元彦知事が、県内の宣伝会社に選挙運動をさせていた疑いが23日までに、分かりました。同社の代表取締役であるA氏が、今回の選挙で斎藤陣営のSNS戦略を立案し、運用したとインターネット上に投稿したことで明らかになりました。選挙運動への報酬支払いは公職選挙法で禁じられています。同法違反が認定されれば当選無効となる可能性もあります。(本田祐典)

 A氏は20日、斎藤陣営の広報戦略を担ったとインターネット上に投稿し「東京の大手代理店ではなく、兵庫県にある会社が手掛けたということもアピールしておきたい」と記述しました。

 斎藤氏が同社から「SNS戦略のご提案」の説明を受ける写真も掲載。「提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました」としています。

 A氏が選挙中に斎藤氏本人のSNSアカウントを使い、街頭演説を動画中継していたことも判明しました。選挙カーの上で斎藤氏の演説を中継するA氏の姿を、同陣営が別の動画で撮影していました。

 政治とカネの問題に詳しい上脇博之・神戸学院大学教授は「SNS戦略の立案は本来、選対のやることだ。主体性がある立案などは選挙運動にあたる」とし、こう指摘します。

 「問題の企業に斎藤氏側が報酬の支払いやその約束をしていれば、公職選挙法が禁じる、運動員の買収となる。逆に無報酬なら、政治資金規正法が禁じる、企業から政治家個人への違法な寄付となる。どちらにしても違法だ」

 斎藤氏は弁護士を通じて取材に回答。ポスター制作などで同社に報酬を支払ったとし、「SNSの企画立案などを依頼したというのは事実ではない。公職選挙法に抵触する事実はない」としました。

 A氏や同社は、本紙の取材に期限までに回答していません。


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