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2024年11月12日(火)

権利守れ 女性ら行動

米・トランプ氏政策に緊急抗議

 【ワシントン=柴田菜央】5日投開票の米大統領選で共和党のトランプ前大統領が当選したことを受けて9日、首都ワシントンで、女性や性的少数者の人権を脅かす同氏の言動や政策に抗議する行動が緊急に呼びかけられました。トランプ氏の当選確定からわずか3日後という日程にもかかわらず、全米各地から市民が駆け付け、連帯を強め共に闘おうと決意を固めあいました。


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(写真)トランプ前大統領に抗議し、女性や性的少数者の人権のために闘おうと訴える人たち=9日、ワシントン(柴田菜央撮影)

 参加者は、トランプ氏就任後の政策に大きな影響を与えるとみられる差別的な提言を取りまとめたシンクタンク「ヘリテージ財団」の建物前に集まって抗議。「私の体に規制をかけるな」「私たちの力を奪うことはできない」などと書かれたプラカードを高く掲げ、女性に力を与える曲にあわせて歌ったり踊ったりしました。

 行動を呼びかけた「女性の行進」のタミカ・ミドルトンさん(41)は、この行動が「来たるトランプ政権に対する抵抗のはじまりだと知らせよう」と強調。2年後の中間選挙、4年後の大統領選で再び闘うために「運動を大きく、強くしていこう」と訴え、参加者は歓声で応えました。

 医療政策を専攻する大学院生リヤ・ルーシスさん(26)は、「医療に対する差し迫った危険を感じて」行動に参加しました。大統領選と同時に行われた各州の住民投票で人工妊娠中絶の権利を擁護する結果が相次いだことについて、「『小さな政府』や保守的な価値観を信じていてもなお、女性の選択を信じる人がいるということだ」と歓迎。地元議員にメールや電話で、性と生殖の権利を支持するよう働きかけ続けていきたいと意気込みました。

 大学生のマケイラさん(18)は、中絶の権利に後ろ向きで避妊の制限などを主張するトランプ氏の言動を見過ごすことはできないとし、「黙って何もしなければそれらに賛成しているのと同じだ」と、ノースカロライナ州から車で5時間かけて友人と参加しました。レイプにあった人や子どもであっても産まない選択をできないのはおかしいと話し、「4人の妹たちに、自分の体に何が起きても保護され安全でいられる社会で育ってほしい」と訴えました。


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