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2024年11月4日(月)

2024米大統領選

米首都で女性の行進

自己決定権守る政治求め

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(写真)女性の権利を訴えて行進する人たち=2日、ワシントン(柴田菜央撮影)

 【ワシントン=柴田菜央】5日投票の米大統領選を目前に控えた2日、首都ワシントンで、人工妊娠中絶の権利や女性の自己決定権を守る政治を実現しようと「女性の行進」が行われました。全米から数千人が集まり、「私たちは後戻りしない」「私の体、私の選択」と唱和しながらホワイトハウス周辺をデモ行進し、投票で意思を示そうと訴えました。

 米連邦最高裁は2022年、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた「ロー対ウェイド」判決を覆す判断を示しました。それ以降、女性が適切な医療を受けられずに亡くなる事例が複数発生しています。

 中絶は大統領選の主要争点の一つとなっています。共和党候補のトランプ氏は、中絶の権利を認めるかどうかは州の判断に委ねるとして中絶の禁止・規制を容認。民主党候補のハリス副大統領は「ロー対ウェイド」判決が保障した中絶の権利を守ると主張しています。

 会場では、トランプ氏が再選されれば女性の権利がさらに脅かされると危機感を持つ声が多く聞かれました。

 アンヘリカ・サラザールツォイさん(40)は「トランプ氏は、女性は子どもを産むためにだけ存在すると考えている」と非難。ハリス氏が勝たなければ何が起きるかわからないと不安を語りました。

 大学教員のエレン・マッケンジーさん(58)は、トランプ氏は大統領在任中、就任から100日の間に女性の権利を脅かす政策を実行したと指摘。「私たちは再びファシズムに直面するかもしれない、深刻な状況にある」と述べ、声を上げる必要性を訴えました。

 「女性の行進」は2017年1月、トランプ氏の女性蔑視や人種差別の言動に抗議して、同氏の大統領就任式の翌日に女性たちが全米で一斉にデモ行進したことが始まりです。バイデン政権になってからも、中絶の権利など女性の人権の擁護や拡充を掲げて取り組まれています。


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