しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2024年10月24日(木)

「比例」で苦しむ自公

 自民党が比例票の獲得に苦しんでいます。

 「小選挙区で、なじみの候補の個人名を書いてもらうより、比例で『自民党』と書いてもらうのが難しい。従来の支持層にも、いま『自民党』と書くことに抵抗感が強い。小選挙区は競り合いになっていても比例区が厳しい。それが肌感覚だ」

 自民党議員の一人は総選挙情勢についてこう語ります。

 共同通信が20、21日に行った情勢調査でも、自民党支持層のうち比例投票先に「自民党」と答えた人は5割強にとどまったと報じられています。自民議員の話と符合します。

 組織犯罪に無反省な自民党に、政治を担う資格があるのか―国民の厳しい視線に自民党がおびえています。

政治的打算

 比例票の獲得に苦しむのは公明党も同じ。同党が、自民の非公認候補に推薦を出していることに批判が集中しています。その背景について自民党関係者の一人は語ります。

 「公明がマイナスを承知で裏金議員への推薦を出すのは、公明自身が比例票の減少で苦しむ中、苦境の自民党とその候補を“支援”する見返りに、組織名簿を出させ『比例は公明』と言わせるためだ。不評を買っても、その方がプラスだという政治的打算がある」

 自公双方が自分の力で選挙を戦えない末期的なもたれあいです。自民党の田村憲久政調会長代行は21日の演説で「自民党に入れたくないなら公明党に入れてほしい」(三重県松阪市)と訴えました。

 石破首相は早期解散をはじめ“手のひら返し”で評判が落ち、選挙中に支持率が落ちていく展開。小泉進次郎選対委員長も1カ月半に及ぶ総裁選で「使い古され、弱点も露呈して熱狂を呼ばない状態」とぼやきが漏れます(前出議員)。党略で行った長期の総裁選が逆効果となっています。

維新も失速

 2021年総選挙で得票を伸ばした日本維新の会も、不祥事や兵庫県知事のパワハラ、万博強行方針などで支持を大きく落としています。

 自公維の政治的失速のもと、比例の様相は大きく流動化。4割の有権者は態度未定です。比例区は1票を争う大激戦です。共産党が伸びれば政治は変えられると語り抜くときです。

 (中祖寅一)


pageup