2024年10月24日(木)
きょうの潮流
30歳のめいと2時間半に及ぶ政治談議になりました。驚いたのは、大半の問題で共産党に共感してくれた彼女が、高齢者医療費の問題では異論をのべたことでした▼元看護師の彼女は、維新の公約にある高齢者の医療費窓口負担を3割に引き上げることに賛成といいます。寿命と思える高齢者が生かされている。高齢者より子どもや若者を優先すべきだと。国民民主党のいう「尊厳死の法制化」にも通ずる議論です▼筆者も話しました。高齢女性の多くは貧困で窓口負担が3割になれば受診を手控える。その姿はあなたの将来像でもある。そもそも軍事費倍増で社会保障費が減らされていることに問題があるんじゃないの▼彼女はハッとしたように「そうですね」と。「本当は政府の責任だと感じています。看護師はつぶしが利く、といわれるわけを知ってますか。離職者が多いからです」。医療費の抑制政策で医療機関は淘汰(とうた)され、患者は医療にアクセスしづらくなる。そのしわ寄せが医療従事者に向かい、さらに離職者が増える。「医療崩壊」の姿です▼話は介護事業所の倒産にも。ラインで共産党の「高齢者の人権と尊厳を守るための緊急提言」を送ると、こんな返事が。「負担だけがあり介護を受けられない不平等がある。それは幸せな暮らしからは遠いと思う。応援しています」▼選挙戦の中、世代間の対立をあおる宣伝が盛んに行われています。その結果、憂き目にあうのは誰か。若者と高齢者の連帯でこそ、どちらの生命も人権も守れます。