2024年10月22日(火)
追いつめられる自民党
裏金に無反省・開き直り
自民党の石破茂首相は18日の札幌市内の演説で「全国非常に厳しい」「初めて大逆風の中でこの選挙をたたかいます」と述べ、「幾重にもおわびを申しあげる」と強調しました。石破氏が総選挙第一声(15日、福島県小名浜市)で、裏金事件について触れたのは「二度と無いように、深い反省のもとにこの選挙に臨んでいる」と一言だけで「おわび」はありませんでした。総選挙の最大の争点の裏金事件で、自民党はますます追いつめられています。
しかも、裏金問題を政治資金収支報告書への「不記載問題」と矮小(わいしょう)化し、真相究明や企業・団体献金の禁止を一切語りません。
「しんぶん赤旗」日曜版が明らかにした石破氏自身の派閥「水月会」の裏金疑惑や森山裕幹事長の派閥「近未来政治研究会」の裏金疑惑という「新たな事実」が明らかになっても、石破氏は「再調査」に一切言及していません。国民の不信は募るばかりです。
裏金事件の中心人物の1人で、2728万円も不記載があった萩生田光一元政調会長は18日、八王子市での演説で「派閥のルールを守ってきた」「ルールそのものが間違っていた」と言い訳し、「不記載というミスを犯した」だけだと言い、犯罪との認識がありません。国会の倫理審査会に出席しなかったことも「予算の成立に影響が出る。党の方にすべて任せよということで、それぞれの派閥の事務総長が(政倫審)に出て」説明するという「指示に従っただけ」と責任回避です。
萩生田氏を応援した松井一郎日本維新の会前代表は「調査研究広報滞在費」(旧文通費)を国会議員が受け取っていることをあげ、「国会議員は全員脱税している」(19日、東京・八王子市)などと発言。萩生田氏を擁護しました。
山口那津男前公明党代表は石破首相と並んだ街頭宣伝(20日、堺市)で「政策活動費」を立憲民主党などが受け取っていることをあげ「自民党を批判する資格はない」などと述べ、話をすり替え自民党を擁護しました。自民党が最も多額の「政策活動費」を使っていることを棚上げにしました。どちらの発言も末期的な行き詰まりの深まりを示しています。








