2024年10月19日(土)
比例ブロックの様相
中国ブロック(定数10) 悪政と対峙の議席 奪還必ず
|
中国ブロック(鳥取、島根、岡山、広島、山口)で日本共産党は、大平よしのぶ(46)=元=、垣内京美(57)=新=の両候補が、34万8000票の得票目標で2017年に失った大平氏の議席奪還に挑みます。日本被団協のノーベル平和賞受賞で核兵器廃絶の問題が大争点に浮上するなか、「中国ブロックの議席奪還なくして全党の勝利、躍進なし」と5県が心一つに奮闘しています。
裏金に反省なし
比例は自民、公明、維新が9議席を占め、定数1減のもと各党が生き残りをかけ必死に取り組んでいます。
4月の衆院島根1区補欠選挙では、裏金問題で厳しい批判を受けた自民党が野党候補に大差で敗れ、小選挙区制導入以降初めて議席を失いました。石破茂首相は総裁選中に松江市での所見発表演説会で「自民党への批判の強さを思い知った」と危機感を示しましたが、首相に就任しても裏金問題の再調査をせず、解明に背を向けたままです。
自民党は裏金で役職停止処分を受けた比例単独の杉田水脈前衆院議員を公認せず、同氏は立候補できませんでした。一方で同党広島県連(最高顧問・岸田文雄前首相)は例年通り政治資金パーティーを11月に開く予定。裏金問題への反省がありません。
山口県下関市の集いに参加した男性は「始まりは『桜を見る会』の安倍元首相だ」と怒りをあらわにし、共産党に期待を寄せました。
現場の悲鳴聞き
訪問介護の基本報酬引き下げで介護現場の悲鳴があがっています。鳥取県では19の自治体のうち介護事業所がゼロか一つしかない自治体が9町村も。集いでは「人手が足りずおむつ交換が定時になった」とケア労働者が訴え。暮らしの要求実現を掲げ自民党政治をチェンジする共産党の提案が響き合っています。
学費問題の新しいビラを使い広島や山口の大学前で宣伝すると「声が聞こえたので来た」「写真撮らせて」と学生の反響が相次ぎました。島根県では農業関係者の男性が米不足や自民党農政への憤りから入党しました。
石破氏の地元、鳥取県の党東・中部地区委員会は石破派の裏金をスクープした「しんぶん赤旗」日曜版の宣伝紙を多めに取り寄せ、対話などに活用。岡山県倉敷市では小選挙区候補の地区委員長が公示前に2日で24カ所の街頭宣伝をしました。
5県107自治体で地域の声を聞いてきた大平氏。「被爆地広島を抱え、自民党の悪政の矛盾が吹き荒れる中国地方で党の議席が必要だ。大軍拡、改憲、『核共有』の石破首相と国会の場で対峙(たいじ)し、被爆者、市民の声に応えたい」と強く訴えています。