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2024年10月19日(土)

自民 組織的犯罪反省なし

非公認8候補 党支部代表のまま

 自民党派閥の裏金事件に関与し、総選挙で同党の公認を得られなかった萩生田光一元政調会長ら11人のうち8人が、自民党選挙区支部の代表(支部長)のままであることが18日、本紙の調べで分かりました。ためこんできた政党助成金や企業・団体献金を使うことが可能です。自民党党則では党本部が「支部を解散することができる」としており、石破茂首相と自民党に裏金づくりが組織的犯罪であるという認識も反省もないことが浮き彫りになっています。(小山田汐帆、三浦誠)


写真

▲ポスターに「自民党」
「自民党支部長」「自民党」と記載されている中根一幸候補のポスター=17日、埼玉県上尾市(日本共産党埼玉県中部地区委員会撮影)

 各都県の選挙管理委員会によると党支部代表の候補者は、上杉謙太郎(福島3区)、中根一幸(埼玉6区)、三ツ林裕巳(埼玉13区)、平沢勝栄(東京17区)、小田原潔(東京21区)、萩生田光一(東京24区)、細田健一(新潟2区)、高木毅(福井2区)の8氏です。

 なかには税金が原資の政党助成金を党支部にためこんでいた候補者もいます。高木氏が代表の自民党福井県第2選挙区支部は昨年末に約652万円を基金としてためていました。同氏は今年4月4日に半年間の党員資格停止処分をうけ5月20日に支部を解散。支部解散までに基金を使い切っていました。

 高木氏は10月4日に党員資格停止の処分が終わると党本部の承認を得て、同9日に再び自民党福井県第2選挙区支部を設立。石破首相は6日に裏金議員の一部を公認しない方針を会見で公表しており、非公認になることが分かった後に設立しています。

 宣伝物に「自民党」と明記している候補者も。中根氏は、公営掲示板に「自民党支部長」と明記したポスターを掲載。ホームページでは、小田原氏が「自民党東京21区支部長」、上杉氏は「自民党・無所属」としています。

 神戸学院大学の上脇博之教授は「国民向けと党内向けの説明が違う。表では厳しい処分をしたように言いながら、実際には党支部代表を続けさせている。自民党本部の道義的・政治的責任が問われる」と指摘します。

 自民党本部に質問しましたが「取材に応じない」としています。


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