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2024年10月18日(金)

首相、靖国神社に真榊

参拝批判の過去の発言と矛盾

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(写真)靖国神社の秋季例大祭に合わせて石破茂首相が奉納した真榊=17日午前、東京都千代田区

 石破茂首相は17日、東京・九段北の靖国神社で始まった秋季例大祭(19日まで)に合わせ、祭具の真榊(まさかき)を「内閣総理大臣 石破茂」名で私費で奉納しました。奉納に伴い、例大祭期間中の同神社参拝は見送るものとみられます。

 岸田文雄前首相は毎年、春と秋の例大祭に真榊を、8月15日の終戦記念日には自民党総裁として玉串料をそれぞれ奉納しましたが、それを踏襲したものです。

 靖国神社は戦前、戦死した軍人を「英霊」として祭り上げて国民をアジアへの侵略戦争に動員し、戦後は過去の侵略戦争を“正義の戦争”として美化する役割を果たしてきました。首相や閣僚らの同神社への参拝や祭具の奉納は、同神社の歴史観と同じ立場に立ち、戦後の世界秩序を否定するものです。

 石破氏は月刊誌『論座』(2006年8月号)で、靖国神社の歴史観に触れつつ、「そういうところに総理が参拝されることが問題だ」と終戦記念日に同神社を参拝した小泉純一郎首相(当時)を批判し、A級戦犯が合祀(ごうし)されているかぎり、首相は参拝すべきではないと主張していました。今回の真榊の奉納は、首相の参拝を批判していた自身の主張とも矛盾します。


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