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2024年10月17日(木)

きょうの潮流

 ことしの世界の平均気温は、観測史上最も暑かった昨年の14・98度を上回り、過去最高になる。欧州連合(EU)の気象情報機関がこんな見通しを発表しました。とくに9月の平均気温は産業革命前と比べ1・54度も高くなりました▼地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」は、上昇幅を1・5度以内に抑えることを目標にしています。すでに気象災害が気候危機によって頻発し、激甚化しています。同機関も「豪雨のリスクが気温の上昇とともに増加し続ける」と述べ、早急な温室効果ガスの排出削減を求めています▼一方、産業革命発祥の地・英国で唯一運転していた石炭火力発電所が先月末に運転を終了しました。世界初の石炭火力は1882年にロンドンに開設され、142年の歴史を閉じた形です▼電源で最も排出量が多い石炭火力の全廃は主要7カ国(G7)で初。各国も廃止期限の目標を表明しており、G7で撤退期限を表明していないのは日本だけ。しかも石炭にアンモニアを混焼するなどして石炭火力を延命する政策を推進しています。排出削減効果が低く実用化もしていない技術で温暖化対策に間に合わないと批判されているものです▼気温は変動しつつも長期的に上昇し、現状では今世紀末までに世界の平均気温が約3度上昇するとの予測もあります。石炭火力をゼロにするなど、気候危機打開への対策は待ったなしです▼このままでは地球の未来が危うい。将来世代のためにも自民党政治を続けさせるわけにはいきません。


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