2024年10月14日(月)
近畿から日本の政治変えよう
力関係かえる大きなチャンス
神戸・京都 志位議長、議席増訴え
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総選挙(15日公示、27日投開票)前最後の日曜日となった13日、日本共産党の志位和夫議長は神戸市元町・大丸前と京都市・京都タワー前で党躍進を訴えました。自民、公明、維新が多数を占める衆院比例近畿ブロックの力関係を変える「大きなチャンス」として「『比例は共産党』の声を広げに広げ、近畿から日本の政治を変える素晴らしい結果を」と熱く訴えました。
近畿ブロックの定数28のうち自民、公明、維新で定数の4分の3の21議席を占めています。志位氏は「この力関係を変えるチャンス」だと力説。自民党は裏金問題で追い詰められて断崖絶壁、維新は万博、カジノが大破綻に陥っていることに加え、維新推薦の兵庫県知事がパワーハラスメント問題で不信任を突き付けられ失職したとして「こちらも断崖絶壁です」と指摘。「ここで党を伸ばさなくてどうするのか」「近畿ブロックで2議席を絶対確保し、10年ぶりの議席増を勝ち取らせてください」と力を込めると、集まった人たちが大きな拍手で応えました。
京都では、近畿ブロックの堀川あきこ予定候補(京都2区重複)が「声と運動こそが学費値上げストップの確かな力。学費値下げの切実な願いを日本共産党に託して」と訴え。神戸では、こむら潤予定候補(兵庫8区重複)が「戦争はあかんと思う人は迷わず反戦平和102年貫く共産党へ」、冨士谷かえ子予定候補が「地域経済再生の柱に中小業者、農業を位置づける党を広げて」と呼び掛けました。兵庫県知事選のおおさわ芳清予定候補が必勝を訴えました。
志位氏は、日本共産党を伸ばすことが▽腐敗政治一掃の一番の力となる▽暮らしをよくする道を開く▽戦争の心配のない日本とアジアをつくる―として改革の展望を縦横に語りました。
この中で志位氏は、高齢者の負担を増やし、給付を減らすのが当たり前のような議論が行われていると批判しました。13日の党首討論で「現役世代の負担を減らすために高齢者の負担を増やす」ことへの考えが問われたことについて、「現役世代と高齢者を対立させるこの設問自体がおかしい。この問題の解決は、田村智子委員長が述べたように公費負担を増やすことです」と指摘。「OECD(経済協力開発機構)諸国に比べ少なすぎる日本の公費負担を増やし、お年寄りも若者も現役世代もみんなが安心できる社会保障をつくることこそが政治の責任です」と強調しました。
志位氏は核兵器廃絶を巡り、日本被団協がノーベル平和賞を受賞したことを「涙が出るほどうれしい思いです」とたたえました。核不拡散条約(NPT)再検討会議(2010年)や核兵器禁止条約の国連会議(17年)などで被爆者とともに行動してきた経験を語り「被爆者のみなさんの国連本部での訴えは、世界を圧倒する力を持つものでした。大きな道徳的力をもって世界を動かしてきたのが被爆者のみなさんです」と力を込めました。
受賞後の党首討論で石破首相が「核抑止」を盾に核禁条約への参加を否定したことについて、「『核抑止』というのはいざというときは核を使うことを前提にした議論です。すなわち広島・長崎のような非人道的な惨禍を引き起こすこともためらわないというものです」と指摘。「唯一の戦争被爆国の首相が『核抑止』にしがみついて核兵器禁止条約に背を向ける。こんな恥ずかしいことはありません。『核抑止』の呪縛を断ち切り、核兵器禁止条約に参加すべきです」と訴えると、ひときわ大きな拍手が起きました。
自由な時間が増えるように
演説聞いた人が感想
Xで志位氏の神戸街宣を知って来たという神戸市灘区の男性(33)は、労働時間短縮の提唱について「そうなってほしい。もっと自由な時間が増えるようにしてほしい。憲法9条も守ってください」と述べました。
京都駅前で聞いていた女性(47)=非正規事務職=は「就職氷河期で正規職につけず非正規のフルタイム労働で生活が不安定。自由な時間を増やそうという話に共感した。人間は働いて食べて寝るだけの存在ではないというのはホントにその通り」と語りました。