2024年10月3日(木)
検察は控訴断念を
袴田巌さん無罪確定へ集会
本村・井上・山添氏が参加
![]() (写真)袴田ひで子さん(奥)が参加した集会で発言する日本共産党の(手前列右から)井上哲士、山添拓の両参院議員、本村伸子衆院議員=2日、東京都内 |
1966年の放火強盗殺人事件で死刑が確定していた袴田巌さん(88)の再審で、静岡地裁は捜査機関の「三つのねつ造」を指摘して9月26日に無罪判決としました。2日、「無罪確定を求める緊急集会」が東京都内であり、参加者らは口々に「検察は控訴断念を」と発言しました。
集会では、姉の袴田ひで子さん(91)が支援への感謝を述べました。拘禁症の症状がある巌さんが先月29日に「(無罪判決は)待ちきれない言葉でありました。無罪勝利が実りました」と述べたことについて、ひで子さんは「(2014年に釈放されるまでの)47年の長い間、獄中にいた巌は『無罪になった時に言おう』と思って戦ってきたんだと思う」と語りました。
14年に静岡地裁の裁判長として袴田さんの再審開始と釈放を命じた村山浩昭弁護士も発言しました。村山氏は、今回の再審無罪を「検察の完敗」と評価。「裁判所が捜査機関のねつ造に言及するには大変な勇気がいること。覚悟を持って判断している。検察がひっくり返せるとは思わない」と強調しました。
集会には、与野党の国会議員が参加。日本共産党からは、本村伸子衆院議員と井上哲士、山添拓の両参院議員が参加し、あいさつしました。田村智子党委員長と宮本徹衆院議員の秘書も参加しました。
本村氏は「国会、政府、法務省が再審法を改正してこなかった故にこれほど長い時間がかかった。私たちは再審法改正の重い責任がある」と語りました。
集会に先立って、弁護団と「袴田巌さんの再審無罪を求める実行委員会」は牧原秀樹法務相あてに控訴取り下げの要請書を法務省に渡しました。









