2024年10月3日(木)
イラン、イスラエル攻撃
ミサイル180発 中東戦火 拡大の危険
【カイロ=秋山豊】イスラエル軍は1日、イランが弾道ミサイル180発をイスラエルに向けて発射したと発表しました。同日未明にはイスラエルがレバノン南部に地上侵攻を開始し、イランが支援するイスラム教シーア派の武装組織ヒズボラへの攻撃を激化させていました。中東地域にさらに戦火が広がる恐れがあります。
報道によればイスラエル人2人が負傷、ヨルダン川西岸でパレスチナ人1人が死亡しました。
イスラエル軍のハガリ報道官は「イスラエルと、米国が率いる防衛連合がミサイルのほとんどを迎撃した」とし、一部が南部や中部に着弾したと述べています。米国防総省によると、地域に配備された米駆逐艦2隻が迎撃に参加しました。
イスラエルのネタニヤフ首相は「イランは大きな過ちを犯した。代償を払うことになる」と述べて報復を宣言しました。
イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」はイスラエルに対し「この作戦に軍事的に対応すれば、さらなる破壊的な攻撃に直面するだろう」と警告しました。イラン側は、今回の攻撃が、パレスチナのイスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏のテヘランでの殺害や、ヒズボラの最高指導者ナスララ師らの殺害への報復だとしています。
イランは4月、イスラエルによる在シリア・イラン大使館への空爆に対する報復として、イスラエルにミサイルや無人機で直接攻撃を実施。その後、イスラエルはイラン領内に反撃しました。