2024年9月29日(日)
きょうの潮流
「県政改革の歩みを続けるのか、ストップして昔の県政に戻っていいのか」―。パワハラ、おねだりなど数々の疑惑で県議会から全会一致で「退場宣告」を受けた兵庫県の斎藤元彦知事。辞職せず失職による出直し選に出ると表明しました▼会見では3年間の「実績」を長々と語り、「辞職は考えなかったのか」と聞かれて「職を辞するものなのか」とまったく無反省。県政の混乱を招いた責任を問われても「道義的責任は辞職につながる」として、いっさい責任を認めずじまいでした▼斎藤知事は、学校や住宅の真上に高速道路を走らせる計画など、前県政が進めた不要不急の大型開発を受け継ぐ。その一方で、県独自の住民サービス削減、病院や高校統廃合、県営施設の民間丸投げなど「改革」とは名ばかりの県民不在の県政を進めてきました▼「改革を止めるな」のフレーズは維新の常とう句。維新の大阪府政で財政課長を務め、3年前の知事選で自民とともに維新から推薦を受けた斎藤氏らしい言動です▼その維新は、大阪で自民党の大型開発を批判して首長に就いたものの、福祉など住民サービスを切り捨て、万博・カジノでムダな大型開発につぎ込んでいるのが実態です▼この県政と対決してきた日本共産党と憲法県政の会が推している知事予定候補が、医師の大沢芳清さん。県職員が県民のために安心して働ける県庁、県民のいのちと暮らしをまもる県政への転換を掲げます。自民・維新政治にともに県民が「退場宣告」を出すチャンスです。