2024年9月12日(木)
デニー知事、連邦議員と面談
米兵性犯罪防止へ協力を
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【ワシントン=柴田菜央】訪米中の沖縄県の玉城デニー知事は10日、米議会を訪問し、民主・共和両党の連邦議会議員らと面談しました。
デニー知事が面談したのは、下院軍事委員会に所属するなど基地問題に関心を持つ5議員・議員補佐官。議員らに対し、米兵による相次ぐ性的暴行事件や、人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)による基地周辺の環境汚染、常駐配備され墜落後も原因究明なく飛行するオスプレイの問題などについて県の見解を伝え、改善に向けて協力を求めました。
米兵による性的暴行事件について、ジル・トクダ下院議員(民主党)との面談でデニー知事は、在日米軍が再発防止に向け意見交換の場(フォーラム)を創設すると発表したにもかかわらず、具体的なことはいまだ決まっていないと指摘。県が求めてきた「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム(CWT)」も開催されていないとして、フォーラムが機能するよう議員からも申し入れてほしいと要望しました。
トクダ議員は、フォーラムは「必ず米国・日本政府・沖縄県の3者間で行わなければならない」と述べ、「なぜCWTが機能しなかったのか、フォーラムと何が違うのか、沖縄の役割は何かなどについて書簡を出したい」と応じたといいます。面談後にデニー知事が記者団に明らかにしました。
デニー氏は同日、民主党会派の「進歩議員連盟」の昼食会議にも出席し、基地負担の現状について説明。PFAS問題の解決に積極的に取り組む議員に対し、沖縄県での基地の立ち入り調査に向けた協力も要望しました。