2024年9月10日(火)
日曜版スクープ JCJ大賞の選考理由
最大の政治的焦点引き起こす
日本ジャーナリスト会議(JCJ)が「しんぶん赤旗」日曜版の「自民党派閥パーティ資金の『政治資金報告書不記載』報道と、引き続く政治資金、裏金問題に関する一連のキャンペーン」を今年度のJCJ大賞とした選考理由は次のとおりです。
◇
自民党の主要5派閥が政治資金パーティのパーティ券大口購入者を、政治資金報告書に記載していなかったことをスクープした報道に始まった「しんぶん赤旗日曜版」の報道は、2023年から24年にかけての日本の政治を揺り動かした。
公開されている膨大な政治資金報告書から、一つ一つを地道に積み上げ、検察の捜査にまでつなげ、それが大政治犯罪であることを明らかにした。
政治資金パーティという、小さな問題に見えた事件は、実は政治資金問題の中心的問題で、事件の大きさは、自民党が公表せざるを得なかった議員が衆院51人、参院31人、計82人に上っていた(24年4月14日号)ことに示されるとおり、そのスケールの点では、1975年の「田中金脈」報道や、88年の「リクルート事件」報道を超えるものだった。
国会は安全保障政策の大転換を迎え、極めて重要な問題を抱えていたが、この問題に多くの時間を割き、秋に予想される、総選挙もしくは自民党総裁選を控え、「政治資金改革」は、いま、最大の政治的焦点となっている。こうした事態を引き起こしたのは、「しんぶん赤旗・日曜版」の報道がなくしてはできなかったことであります。