2024年9月6日(金)
きょうの潮流
日本政府に核兵器禁止条約への参加を求め、全国の高校生が1万人署名に取り組んでいます。呼びかけ団体の一つ「東京高校生平和ゼミナール」は、毎年8月に広島・長崎で行われる全国高校生平和集会や「東京の高校生平和のつどい」に参加する、平和学習サークルです▼ことしも原爆投下の日に広島への平和学習旅行に。被爆者の話をきき、日本の安全保障や核廃絶の課題について考えました。学習旅行の終了後も活動は続きます▼都内の高校1年生は署名をもって学校へ。校内で友人への署名活動の許可を求めました。担任の先生は「とても大切なことですね」と校長先生と話し合うため、署名を受け取りました。いま、さまざまな高校で友人間での署名が呼びかけられ、高校生たちの気持ちが行動につながっています▼若い世代の活動は他の分野にも。都内の高校2年生は、区立図書館の整備に際し、子どもを含めた区民の声を反映させ「子どもも理解を深められる情報提供を」と請願を区議会議長に提出。兵庫県では高校生がつくる「学生団体スピカ」が子ども食堂を開き居場所を提供。高校生たちは校内から外へ活動を広げ、羽ばたいています▼来年は原爆投下から80年。いまだ核兵器禁止条約に背を向け続ける自民党政府の態度をいかに変えさせるのか、そのためになにをすべきか▼学習旅行に参加した高校生は「学び、行動することにこそ意義があると思う」と。知り、考え、行動すること―。私たちおとな自身にも求められています。