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2024年9月2日(月)

朝鮮・韓国人犠牲者を追悼 関東大震災

歴史に向き合い語り継ぐ

東京・墨田区 市民団体など式典

写真

(写真)追悼碑に花を手向ける参加者=1日、東京都内

 101年前の関東大震災時に虐殺された朝鮮人犠牲者追悼式典が1日、小雨の降る中、東京都墨田区の都立横網町公園で行われました。主催は日朝協会など市民団体でつくる9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼実行委員会です。

 最初に同式典実行委員長で日朝協会東京都連合会の宮川泰彦会長が開式の言葉を述べました。都立公園に設置された追悼碑は1973年、震災50周年の節目に建立計画が出され、そこに東京都もかかわっていたことを報告しました。碑文には「あやまった策動と流言蜚語(ひご)のため6千余名にのぼる朝鮮人が尊い生命を奪われました」とあります。「この文章にも東京都はかかわっている」と話しました。

 追悼式典が始まった1974年当時の美濃部亮吉都知事以降、すべての都知事が追悼文を寄せてきました。宮川さんは「小池都知事も就任1年目は送ったが、2年目以降送っていない。歴史から逃げ回っていて恥ずかしくないのか」と語気を強めました。

 宮川さんは国家の責任を問い、真相究明と謝罪を求めるとともに「過ちを繰り返さないために、歴史に向き合い、真実を知り、語り継いでいこう」と呼びかけました。

 式典は黙とうと献花、韓国伝統舞踊家の金順子(キム・スンジャ)さんによる鎮魂の舞がありました。

 追悼式に初めて参加したという在日3世の女性(50代)は「20年ほど前に東京に引っ越してきて、周りの人から虐殺の歴史を教えてもらった」といいます。追悼碑に花を手向け、「今もこの社会に朝鮮人差別があり、怖さがある。日本人と一緒に学び合いながら手を取り合って平和をつくっていきたい」と話していました。


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