2024年8月31日(土)
朝鮮人虐殺の歴史に背
小池都知事 追悼文不送付を表明
小池百合子東京都知事は30日の記者会見で、9月1日の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に歴代知事が送付してきた追悼文を8年連続で送付しないと表明し、朝鮮人虐殺の事実に向き合わない態度をとりました。
小池知事は、同日の大法要で「全ての犠牲者に哀悼の意を表す」として追悼文を送らないと表明しました。
朝鮮人虐殺は事実だと考えているか問われたのに対し、知事は「さまざまな研究がある」と認識を示しませんでした。「さまざまな研究の中に虐殺はなかったという意見は含まれているのか」との質問にも答えませんでした。
知事は「全ての犠牲者に哀悼の意を表している」との説明を繰り返していますが、式典の実行委員会は「震災の犠牲者と人為的な虐殺の犠牲者を同列にするものだ」と批判しています。
知事が以前から虐殺の事実があったか認識を示さないことに対して、在日朝鮮人の歴史の大学教授らは5日、「決まった評価を受けている学説への信頼を毀損(きそん)している」と指摘。日本共産党都議団は、被害者や多くの都民が語り継いできた多数の事実と記録を踏みにじることだ、と批判しています。