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2024年8月26日(月)

水俣病 終わっていない

熊本 救済へ現地調査実施

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(写真)救済を勝ち取ろうと団結頑張ろうを唱和する参加者=25日、熊本県津奈木町

 「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟」の大阪、熊本、新潟の各地裁判決を受け、救済への道を切り開く重大な局面を迎えた中で、「第41回ミナマタ現地調査」が24、25の両日、熊本県水俣市などで行われました。同実行委員会の主催。延べ310人が参加しました。

 3地裁判決は、179人の水俣病のり患を認め、「水俣病特別措置法」をへた今でも、救済されずに取り残された水俣病被害者の存在を明らかにしました。

 25日は同県津奈木(つなぎ)町で決起集会を開催。「水俣病不知火(しらぬい)患者会」の岩﨑明男会長が、「解決に向けての支援を、もう一押し、二押し広げてほしい」と呼びかけました。

 弁護団の園田昭人団長は、25人のり患を認めたものの除斥期間(損害賠償の請求ができる期間)を適用して全員を棄却した熊本地裁判決を「著しく正義に反する不当なものだ」と指摘。患者会の元島市朗事務局長は、環境省の被害者に寄り添わない姿勢が浮き彫りになった「マイク切り事件」に触れ、「期せずして国の被害者切り捨て政策を広く知らせることになり、水俣病被害者の救済がまだ終わっていないことを突き付けた」と強調しました。

 被害者の訴えで西田雅之さん(82)=熊本県天草市=が「水俣病になるとは思いもせず汚染された魚介類を食べ続けて体はボロボロだが、体調が許す限り、裁判や運動を頑張りたい」と話しました。

 集会では日本共産党の、まつざき真琴衆院九州・沖縄ブロック比例予定候補(鹿児島2区重複)や超党派の国会、熊本県議会の議員らが連帯あいさつ。共産党熊本県委員会の松岡勝委員長らが紹介されました。

 初日の現地調査では、加害企業チッソが水俣病原因物質のメチル水銀を流した「百間排水溝」跡などを見学しました。


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