2024年8月24日(土)
「やめて」何度も 年齢伝えた
米兵性暴行事件公判 被害少女の証人尋問
「逆らうのが怖かった」 那覇地裁
昨年12月に沖縄県内で16歳未満の少女を誘拐し、性的暴行を加えたとして、わいせつ目的の誘拐と不同意性交の罪に問われている米軍嘉手納基地所属の空軍兵長ブレノン・ワシントン被告(25)の公判で22日、被害者の少女が那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)に出廷し、証人尋問が行われました。少女は「逆らうのが怖かった」と語り、同意しない意思を全うすることが困難な状態で被告の自宅に連れていかれ、下半身を触られるなどの被害を受けたと証言しました。
![]() (写真)裁判所の構内で傍聴券の抽選結果が出るのを待つ人たち=23日、那覇地裁 |
少女は、ついたてで被告席や傍聴席から仕切られた中、証言台に立ちました。昨年12月24日、沖縄本島中部の公園で被告から声をかけられ、年齢の問いかけに指でジェスチャーをしながら実年齢を伝えたところ、「(被告は)自分の指を折り曲げ日本語で1、2、3と数え始めた」と供述。初公判では、被告の弁護人が少女を被告は18歳以上と認識し、同意の上だったとして無罪を主張していました。
少女は、被告が「軍の特別捜査官」を名乗ったため、ネット動画を見た経験から殺人やレイプを想像し、「怖くなった」と証言。被告から「寒いから車の中で話さない」と言われて車に乗ったり、被告の自宅に連れ込まれたりした時に、恐怖心などから明確に断ることができなかったと述べました。
また、下半身を触られるなどした際、少女は「やめて」「ストップ」と何度も訴えたものの、被告はしばらく暴行を続けたと語りました。
事件当日の被害を語り終えたのち、少女は事件の後に夜眠れなくなったり、外出するのが怖くなったりしたほか、両親への申し訳なさや自己嫌悪にさいなまれ、自傷行為を繰り返すようになったと告白。被告には、「犯した罪の重大さを分かってほしい」と訴えました。
尋問中は当初、メモを取っていたブレノン被告ですが、次第に顔が紅潮し視線も下に傾きがちになりました。









