2024年8月23日(金)
デブリ取り出し中断 手順ミス
福島第1 2号機
東京電力は22日、福島第1原発事故で溶け落ちた2号機の核燃料(デブリ)の試験的取り出し作業を開始する予定でしたが、手順のミスで中断したと発表しました。作業は23日も行わず、原因と対策を明らかにしてから再開したいとしています。試験的取り出しの作業は事故後13年半たって初めて。
東電によると、作業現場は高線量下のため6人1班の8班体制で行い、遠隔操作で「テレスコ式」と呼ばれる、伸縮する釣りざお状の装置を使用。22日午前7時24分に準備作業を開始。装置を格納容器の接続部まで進入させましたが、装置を奥へ押し込む複数のパイプの順番の誤りに気づき、同8時53分に作業を中断しました。計画では約2週間かけて、装置を格納容器内まで投入し、底部にたまったデブリのうち、重さ3グラム以下の粒状のものを採取する予定です。
同原発1~3号機内には、溶け落ちた核燃料と炉内の構造物が混ざってデブリとなり、約880トンあると推定されています。しかし、性状や分布など詳しいことは分かっていません。
政府と東電は、試験的取り出しを当初「2021年内に着手」としていましたが、装置の開発が遅れるなど、これまでに3回延期していました。
同原発の廃炉工程(2041~51年まで)は3期に区分。燃料デブリ取り出し開始までを第2期として、それ以降から最後の第3期に入るとしています。








