2024年8月22日(木)
オスプレイ 防氷装置 欠陥改善明言せず
防衛省、岩国配備巡り市に回答
「気象条件の影響受ける」
米軍岩国基地(山口県岩国市)への米海軍CMV22オスプレイ配備などをめぐり、防衛省は20日、岩国市の質問に文書回答しました。
米国防総省の運用試験・評価局の年次報告書で、「CMV22には防氷装置等の不具合があり『運用に適していない』と海軍に勧告している」と指摘されたとの報道をめぐり、防衛省は「特定の気象条件下で稼働する場合について評価したものであり、機体そのものを包括的に評価したものではないと説明を受けている」とした上で、「任務の特性上、気象条件の影響を受けることがある」としました。その上で、不具合が改善されたとは回答しませんでした。
航空機が一定の高度を飛行する際、翼やエンジンが凍結します。防氷装置は凍結を感知し、氷を除去するものですが、これが正常に機能しない場合、墜落にいたる可能性もあります。
前出の報告書によれば、防氷装置の欠陥が任務失敗の44%を占めています。この問題は本紙2月18日付で報道し、各メディアも相次いで続報しました。
また、岩国基地に配備されるCMV22やF35Cステルス戦闘機の具体的な配備機数や時期については「米軍の運用に関することであり、防衛省として回答が困難」としました。
岩国市は23日の市議会全員協議会などを経て、近く配備の可否を判断する見通しです。