2024年8月18日(日)
戦争は最大の人権侵害
JCJ集会 軍拡への対抗考える
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「戦後80年を前に軍拡の動きに、私たちはどう対抗するか」と題して、日本ジャーナリスト会議(JCJ)は17日、8月集会を東京都内で開きました。
核兵器廃絶国際キャンペーンの川崎哲さんが講演。「『核抑止力が安全保障に必要』という人に、次の4点を考えてもらう」として(1)核抑止力が広島・長崎の悲劇を繰り返すことを意味することが許されるのかという「道徳性」(2)核兵器によって本当に相手を抑止できるかの「実効性」(3)ある国の核抑止力を認めたら、「自分の国も」と次々と持ち出す「伝染性」(4)核抑止力が破産した時に誰もとれない「結果責任」を紹介しました。
そのうえで核抑止力ではなく「『国連と国際法を強化する道を選ぶべき』という議論を展開していこう」と締めくくりました。
川崎氏ら3人によるシンポジウムが開かれました。
元NHKディレクターの大森淳郎さんは、1925年に始まったラジオ放送が、アジア・太平洋戦争の終戦までの20年間で、強まっていく政府介入に抵抗して番組を作っていたことを紹介。「ある朝起きたら、もう何も言えない世の中になったのではなく、段階を踏んでメディアが何も言えなくなった。今ここが踏ん張りどころ」と述べました。
弁護士の久道瑛未さんは、この5年間で作られた“戦争準備”の法律を紹介し、「これらの法律全てが、憲法の何かしらの条文に違反している。私たちの憲法は、人権を守るためであり、最大の人権侵害である戦争を防ぐためのもの」と強調しました。