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2024年8月5日(月)

PFAS含め調査検討

半導体工場排水 政府、紙氏に答弁書

北海道

 政府は、日本共産党の紙智子参院議員が提出した質問主意書に対する2日付の答弁書で、半導体工場の排水に含まれる有機フッ素化合物(PFAS)などの化学物質について調査を検討する考えを明らかにしました。

 紙氏は、国も巨額の支援を行っているラピダスが北海道千歳市で建設中の半導体工場からのPFAS流出を懸念する声が漁業者や住民に広がっているとして、調査を要求。答弁書は、化学物質審査・製造等規制法(化審法)の規制対象外のPFASを含め、事業者や関係地方公共団体と連携し調査すべきか検討すると回答しました。

 紙氏は質問主意書で、フッ素系農薬の使用実態や農作物への影響の調査を要求。答弁書は、農薬に用いられている化学物質は、農薬取締法や化審法で指定され確認ずみだとして、調査は不要だとの認識を示しました。

 しかし、PFASのうち国内で規制されている物質は、化審法が指定するPFOS(2009年)、PFOA(21年)、PFHxS(23年)のみで、指定前のフッ素系農薬は未確認。その他1万種以上あるとされる物質が残留している可能性は否定できません。米国では、現在使用禁止されている農薬を過去に使用していた土壌や農作物からPFASが検出されています。

 有機農産物への影響についての質問に答弁書は、直ちに影響するものではなく、PFASが検出されても有機農産物であることに変わりなく、販売可能だとの無責任な説明に終始。損害が生じた場合は原因者が補償するのが一般的だとしましたが、米軍や自衛隊の基地、工場などを含め、原因者を証明できない限り補償を求めることは事実上困難です。


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