2024年8月4日(日)
核なき世界へ共同
原水爆禁止世界大会始まる
国際会議 核被害を告発 運動交流
|
「被爆者とともに、核兵器のない平和で公正な世界を―人類と地球の未来のために」をテーマに原水爆禁止2024年世界大会が3日、広島市内で国際会議を皮切りに始まりました。核兵器禁止条約を力にした核兵器廃絶、非核平和のアジアの実現などに向けて、国連、各国政府、市民社会の共同した行動を議論し、廃絶を求める声を発信します。
主催者あいさつした世界大会実行委員会の野口邦和運営委員会共同代表は、核兵器禁止・廃絶の流れを促進し、朝鮮半島の非核化・平和体制の構築と日本政府に核兵器禁止条約への参加を迫る方針を打ち出す大会にしようと呼びかけ。「平和の波」行動の開始を宣言しました。
第1セッション「被ばく者の声を世界に」では、日本と韓国の被爆者が証言。広島「黒い雨」被害と長崎「被爆体験者」のたたかいが報告され、ビキニ水爆実験の被害をマーシャル諸島の代表と、多くの被災船が帰港した高知県の代表が発言。禁止条約第6条、7条の被爆者援護と国際協力について、オーストリアのトーマス・ハイノッチ大使が説明しました。
第2セッション「核兵器のない平和で公正な世界を」では、核保有国の米国、「核の傘」にあるスペイン、韓国、日本の平和団体の代表が各国の情勢と運動を報告。英国・核軍縮運動(CND)のケイト・ハドソン事務局長は、世界で新たな軍拡競争が進む一方、核兵器廃絶を求める市民社会の運動・連帯が広がっていると述べました。
第3セッション「市民社会の連帯と運動交流」では、来年の被爆80年に向けて、核兵器のない世界のための共同行動などについて、米国、ロシア、フランス、日本の代表が報告。国際平和ビューロー(IPB)のショーン・コナー事務局長は、核抑止の対案は核兵器廃絶だとして、運動の推進を呼びかけました。