2024年7月22日(月)
イスラエルがイエメン初空爆
フーシ派攻撃に報復主張
【カイロ=秋山豊】イスラエル軍は20日、イエメン西部のホデイダ港の「軍事目標」を戦闘機で空爆したと発表しました。イランを後ろ盾とする武装組織フーシ派のメディアによると、イスラエル軍は民間施設や石油貯蔵タンク、発電所を標的にし、少なくとも3人が死亡、87人が負傷しました。負傷者の多くが重度のやけどを負っているといいます。
フーシ派はパレスチナのイスラム組織ハマスを支持してイスラエルを攻撃してきましたが、イスラエルがイエメン本土を攻撃するのは初めてとみられます。
フーシ派は19日、イスラエルの商都テルアビブをイラン製の無人機で攻撃し、1人を殺害して4人を負傷させました。イエメン攻撃はこれへの報復でした。
イスラエルのガラント国防相は「フーシ派は200回以上も攻撃を行ってきた。フーシ派が初めてイスラエル国民に危害を加えたので攻撃した」と述べました。
イスラエル側は、フーシ派がイランからの武器を受け取るのにホデイダ港を使っていたと主張。イスラエルのネタニヤフ首相は「われわれに危害を加える者は非常に重い代償を払うことになる」と述べました。
フーシ派は、「イスラエルの重要な標的を攻撃することをためらわない」と報復を示唆しました。
イスラエルは9カ月以上にわたりパレスチナ・ガザ地区での大量殺害作戦を続ける一方で、レバノン、シリア、イランへも軍事攻撃を行っており、中東全域への戦火の拡大が懸念されています。