2024年7月21日(日)
グエン・フー・チョン書記長の逝去を悼む
2024年7月20日 日本共産党中央委員会議長 志位和夫
日本共産党の志位和夫議長は20日、ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長の死去にあたって弔文を送りました。全文は次の通りです。
グエン・フー・チョン・ベトナム共産党書記長の訃報に接し、深い悲しみにうたれています。私自身、チョン同志とは、30年にわたって、東京とハノイで、さまざまな形で会談を行い、交流を続けてきました。何でも胸を開いて率直に語り合うことのできる古くからのかけがえのない友人を失ったことは、痛惜の念にたえません。ご遺族のみなさま、ベトナム人民、ベトナム共産党のみなさまに、心からの哀悼の気持ちをお伝えします。
チョン書記長は、ベトナムが、核兵器廃絶、ASEAN(東南アジア諸国連合)の発展、全方位外交と自主独立の立場の堅持など、国連憲章と国際法にそくした道理ある外交政策によって世界とアジアの平和に貢献するうえで、大きな役割を果たされてきました。チョン書記長がかじ取りを担ってきたドイモイ(刷新)政策によって、ベトナムが貧困を大幅に削減し、経済の大きな発展をかちとりつつあることに、私たちは大きな注目と期待を寄せ、その成功を強く願ってきました。
日本共産党とベトナム共産党の友好と連帯の関係は、チョン書記長のもとで、大きく発展してきました。昨年12月26日に行ったハノイでの会談で、東アジアの平和構築、核兵器廃絶、理論交流などを共同して推進することで合意したことは、私たちにとって心強くうれしい出来事でした。私は、アメリカのベトナム侵略戦争に共同で反対して以来の両党の友好と連帯の関係の発展を強く願うものです。
私は、チョン同志が、1994年の最初の訪日と私たちとの会談・交流ののち、「桜の花と共産主義者の心」と題する日本訪問記を「ニャンザン」(ベトナム共産党機関紙)に書かれたことを忘れません。それは、発達した資本主義国で闘う日本の党の闘いへの熱い連帯と友情がつづられたエッセーでした。チョン同志が、昨年12月の私との会談のなかで、このエッセーに繰り返しふれ、両党関係の発展への強い思いを語ったことを、私は、深い感動とともに思い起こしています。
重ねてその逝去を深く悼むとともに、ドイモイの事業の成功、日本共産党とベトナム共産党の友好関係の発展、両国・両国民の友好関係の発展を強く願うものです。