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2024年7月20日(土)

きょうの潮流

 いったい何を学んできたのだろう。彼を変えてしまった世界とは―。過去をふり返り、そんな思いがこみあげてきました▼豪快さと技術の高さが合わさった滑り。国内外のトップ選手としのぎを削り、スピードスケートの五輪メダリストにまで。一時代を築いた堀井学氏が政界に転じてから17年、公選法違反の疑いで東京地検から家宅捜索をうけました▼「心が弱ければほんとうの強さも生まれてこない。そのためには内側から自分を変えていくことが大切です」。長野五輪の前に話を聞いたとき、堀井氏はそう語っていました。本番では不調に泣きましたが、ライバルだった清水宏保選手の金メダルを「自分の喜び」とたたえた姿が印象的でした▼スポンサー契約を打ち切られるなど、マイナースポーツの悲哀も味わいました。そうした競技環境の改善やスポーツ全体の振興も政治を志す内にあったのでしょう▼誘ったのは、同じ北海道の出身でスケート界の先輩でもある橋本聖子氏。その橋本氏は当時自民党の幹事長だった森喜朗氏から請われ国会議員に。スポーツや道民のためにという目標や夢は、ともにあったはず。しかし、カネと権力でのしていく党のなかにのみ込まれていったのか、いまや裏金議員として世間から糾弾されています▼これまでの経験を還元し、「人間・堀井学」を発信していきたいとブログにつづっていた堀井氏。その人間をダメにしていく政党。個人の問題にとどまらない、自民党の金権まみれの害悪を示しています。


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