2024年5月31日(金)
沖縄県議選 各選挙区の様相(上)
那覇市・南部離島区(定数11)
“大丈夫論”払拭へ奮闘
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定数11に現時点で18人が立候補する見通し。特に有力新人が多数乱立し、誰が落ちてもおかしくない大混戦・多数激戦になっています。玉城デニー県政を支える「オール沖縄」の立場で日本共産党の、とぐち修、比嘉みずき両予定候補=ともに現=が2議席死守に挑みます。
オール沖縄の与党とデニー県政打倒を掲げる野党が過半の6議席以上を確保しようと争う選挙区です。党派別では、与党が共産党の2人のほかに立民が2人、社民、社大、無所属が各1人ずつ立候補を予定しています。
野党側は、自民が現職3人の公認に加え、那覇市議の新人2人を推薦。前回1人の擁立にとどまった公明も那覇市議を新人として立て、1増の2人を擁立します。維新現職1人を含め過半数を奪取しようと狙っています。
自民党の各候補は、企業、地域回りを徹底。公明は、運動員が地域の有力者を4人で囲み、1時間かけて「説得」しようとするなど、異常な執念で集票を行っています。一方、共産党の両予定候補に対しては、「ベテランだから大丈夫」などの声が各所で相次いでいます。
日本共産党は、他陣営を上回る運動で“大丈夫論”を払拭しようと奮闘しています。とぐち、比嘉両氏は、岸田政権が沖縄の軍備増強を進める中、二度と沖縄を戦場にさせないとの意思を突き付ける選挙になっていると強調。「戦前から命がけで反戦平和を貫いてきた共産党に、その願いを託してください」などの訴えを連日、街頭で続けています。
浦添市区(定数4)
議席守ろう 懸命に対話
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4年前は無投票でしたが今回、有力5人が定数4を争う大激戦。日本共産党のニシメ純恵予定候補のほか、自民と社大の現職、公明と維新の新人らが立候補します。
改選前の構成はニシメ氏ら玉城デニー知事を支える県政与党と、野党が2議席を分け合っていました。与党過半数割れを狙う自公維の3議席奪取を阻む上でも、ニシメ氏の議席は絶対に失うわけにはいかない状況です。
自民陣営は毎朝、主要交差点全てに作業服姿が並んで企業ぐるみ選挙を展開し、公明も多数の運動員を動員。維新は共産党などを名指しで攻撃し、勝共連合の謀略ビラもまかれるなど“共産党シフト”が強まっています。
自公維が賛成する浦添西海岸の米軍港建設を許さないためにも、安保廃棄を掲げ日米両政府と対決してきた共産党の議席が欠かせません。ニシメ氏の陣営では決起集会後、「負けられない」と活動参加が倍増。懸命に対話、「折り入って作戦」に取り組んでいます。
沖縄市区(定数5)
尊厳守らぬ政治許さぬ
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定数5を有力候補ばかりの6人が争い、日本共産党の、しまぶく恵祐予定候補のほか、自民現職2人、立民現職1人と公明、社民の各新人1人が立候補する見通し。反玉城デニー県政の自公陣営が過半の3議席を維持しようと、共産党追い落としを狙う緊迫の情勢です。
デニー知事を支える与党の「オール沖縄」が過半数を奪還するためにも、しまぶく予定候補の勝利がどうしても必要です。党支部・後援会は「しまぶくさんの勝利でオール沖縄を前に進め、自民党政治を終わらせよう」と強調しています。
自民陣営は企業訪問などの“どぶ板”活動を徹底。公明陣営は4月の集会に1000人を動員した力で組織戦を展開しています。
しまぶく氏は、米軍の圧政、人権弾圧に抗った沖縄人民党の闘いを継ぐ共産党の予定候補として、「命、尊厳をないがしろにする政治は絶対に許さない」と力説。他党の攻勢を上回る宣伝・対話で勝利をつかもうと奮闘する党の先頭に立っています。