2024年5月17日(金)
農基法改定案 廃案へ緊急行動
食料自給率向上を
農民連 署名9万人分 国会提出
食料・農業・農村基本法改定案が参院で審議される中、農民運動全国連合会(農民連)は16日、改定案の徹底審議と廃案を求めて衆院第2議員会館前で緊急行動に取り組みました。参加者は、国会に向けて「食料自給率を上げよう」「日本の農業を守ろう」と声をあげました。「食料自給率向上を政府の法的義務とすることを求める請願署名」9万1846人分を、国会議員に手渡しました。
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主催者あいさつした長谷川敏郎会長は、参院での参考人質疑では5人中3人が法案に反対したとし「私たちの運動が流れを変えてきている」と強調。「未来世代に顔向けできない法案は廃案に追い込もう」と訴えました。
新日本婦人の会の浅井まり中央常任委員は、食料をめぐる国際競争が過熱化する中で、輸入依存を強めるのは国民を飢餓に追い込む道だと指摘。「新規就農者への手厚い支援こそ必要だが、改定案には何も書かれていない。引き続き運動を広げていこう」と語りました。
全国農業協同組合労働組合連合会の星野慧書記次長は「生産者が減ることを前提としている改定案は、農業の基本法とは言えない。運動を通じて農業を守ろうという輪が広がっている」と話しました。
栃木農民連の國母克行会長は「改定案は中小家族経営など多くの農民や国民を無視している。私たちからノーを突きつけ、政権交代させよう」と訴えました。
日本共産党の田村貴昭衆院議員、紙智子参院議員、社民党の大椿裕子参院議員があいさつ。紙氏は、家族農業や兼業農家などの中小農家が日本の農業を支えていると指摘。「改定案での補助的な位置づけを変えさせたい」と語りました。