2024年5月17日(金)
主張
全国革新懇総会
自民政治を終わらせる道示す
全国革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす全国の会)の第43回総会が18日、東京都内で開かれます。自民党政治を終わらせることが焦眉の課題となる大激動の情勢のもとでの開催だけに注目されます。
裏金問題で自民党政治への強い怒りが広がり、内閣支持率の低下だけでなく、「自公政権から政権交代」48%、「継続」34%(JNN世論調査)と政権交代を求める声が多数になっています。組織ぐるみの犯罪行為である裏金問題とともに、自民党政治が経済や暮らし、平和の問題でも行き詰まり国民が打開を求めていることが示されています。
■「共闘」の再構築へ
「自民党政治を終わらせたい」―この国民の願いを実現する道は、「市民と野党の共闘」の再構築しかありません。
いま、「市民と野党の共闘」は困難と同時に大きな可能性を持っています。自公・補完勢力に厳しい審判を下し、野党と市民の連携で全勝した衆院3補選の結果からも明らかです。困難を克服し共闘を再構築してゆく根本の力は、自民党政治を終わらせたいと願う市民の大運動であり、「野党は共闘」を求める声です。
革新懇運動は、1980年に当時の社会党と公明党との間で結ばれた「社公合意」が契機です。「社公合意」により、日本共産党を排除し安保条約容認を共通基盤とする反共野党連合がつくられ、政治革新を求める共同が困難に直面したのに対し、日本共産党と市民、民主的諸団体が力を合わせて生み出したのが革新懇運動です。その後、思想・信条の違いを超えて、憲法、原発、医療、沖縄、消費税、農業など一致する要求で、草の根から「一点共闘」をすすめ、重層的に発展させてきました。
革新懇運動は「共闘の要」の役割とともに、国政を変える統一戦線に発展させてゆく「架け橋」の役割を担ってきました。こうした共同の運動の蓄積と発展が、戦争法反対の歴史的な「市民と野党の共闘」を生み出す土台になったのです。
いま自民党政治が末期的ななか、全国で「市民と野党の共闘」の再構築を求める取り組みが広がっています。革新懇も、市民、民主団体、野党各党と連携し、宣伝、懇談など多様な共同を積み重ねています。
■「3目標」をかかげ
革新懇運動は、大企業本位、アメリカ言いなりの自民党政治と対峙(たいじ)し、生活向上、民主主義、平和の「三つの共同目標」を掲げ、「国民が主人公」の政府を展望して一貫して統一戦線の発展を追求している点が重要です。
だからこそ当面の共闘の追求とともに、「三つの共同目標」の合意を広げ、それを推進する政治勢力の躍進に尽力してきました。それは、「市民と野党の共闘」を再構築しさらに発展させるためにも決定的です。
確固とした展望を持った統一戦線運動の推進力である革新懇運動の役割はいよいよ大きくなっています。
日本共産党は革新懇運動を提唱し、多くの市民、団体と力を合わせて発展に努力してきました。自民党政治を終わらせ、根本から政治を転換する歴史的な大事業に勇躍して取り組もうとするいま、改めて革新懇運動の発展をよびかけます。