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2024年5月16日(木)

原告となる資格認める

辺野古撤回住民抗告訴訟 地裁に差し戻し

福岡高裁支部

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(写真)福岡高裁那覇支部の前で勝訴を報告する原告と支援者ら=15日、那覇市

 米軍新基地建設に伴う沖縄県名護市辺野古の埋め立て承認を県が撤回した処分について、国土交通相が取り消したのは違法だとして、辺野古周辺の住民4人が国交相裁決の取り消しを求めた抗告訴訟の控訴審判決が15日、福岡高裁那覇支部でありました。三浦隆志裁判長は「原告適格(原告となる資格)がない」として住民側の訴えを門前払いにした一審判決を破棄し、那覇地裁に差し戻すとしました。

 新基地建設工事をめぐり、住民が国を相手取った訴訟で住民側の訴えが認められたのは初めて。住民らは「裁判はこれからだ」との懸垂幕を掲げ、「当然の権利が認められた」と強調しました。

 新基地建設をめぐって県は2018年8月、元知事による辺野古の埋め立て承認(13年)の撤回処分を行いましたが、国は行政不服審査制度を悪用するなどして県の撤回処分を取り消しました。

 これに対し住民らは19年、国を相手に国交相の裁決を取り消し、撤回の効力の回復を求めて抗告訴訟を提起。しかし那覇地裁は22年4月の判決で、国交相裁決が違法かどうかに立ち入らず、原告適格の有無という「入り口論」で住民の訴えを却下していました。

 今回の高裁判決は、国の調査に基づき一定の騒音値が予測される範囲の200メートル以内に住民が居住していることなどを指摘。「著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たるというべきだ」と判示し、4人全ての原告適格を認めました。

 訴訟をたたかう原告団、弁護団は同日声明を発表。高裁判決が国交相裁決の中身についての実体判断に向け道筋を示したことを評価する一方、国が入り口論に固執し最高裁に上告しようとすることに対し、けん制しました。


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